Mortgage Loan Applications Rebound, Wholesale Inventories Fall.
MBA住宅ローン申請件数指数と、米10月卸売在庫をおさらいしていきます。
全米抵当貸付銀行協会(MBA)住宅ローン申請件数指数は、12月4日週に前週比1.2%上昇し424.1だった。3週ぶりに反発。新規が±0%の228.2と前月の大幅上昇から一転したものの、借換3.5%上昇しの1570.1と3週連ぶりに上昇した。前年比(季節調整前)は、全体で12.5%上昇し前週の20.0%から上げ幅を縮小。新規も28.6%と前週の30.2%、借換も3.4%と前週の13.1%をそれぞれ下回った。
新規は直近で好調だったものの、今回は横ばい。
(出所:Market Realist)
30年固定金利型の住宅ローン金利(平均)は4.14%と、前週の4.12%から上昇した。1年前の水準である4.11%も超え、7月以来の高水準近くを保つ。2013年5月以来の低水準を示した1月30日週の 3.79%から、上振れしたままだ。15年固定金利型(平均)は前週の3.36%から3.39%へ上昇。FHAのローン金利は3.91%となり、前週の3.89%を上回った。
申請全体に占める借換の割合は58.7%と、前週の58.6%から上昇した。2009年6月以来の低水準となった7月3日週の48.0%から切り返した水準を維持している。ただし、2013年5月以来の高水準となった1月16日週の73.9%からは、大きく遠ざかったままだ。
▽米10月卸売在庫、耐久財と非耐久財そろって減少
米10月卸売在庫は前月比0.1%減と、市場予想の0.2%増に反して弱い結果を迎えた。前月の0.2%増(0.5%増から下方修正)にも届かず、2013年5月以来の減少を示した7月に次ぐマイナスとなる。
内訳をみると、耐久財が0.1%減と前月の0.6%減と合わせ2ヵ月連続で減少した。耐久財のうちコンピューターが0.7%減と2ヵ月連続で減少したほか、自動車は0.5%減と直近で久々に減少に転じた。機械は前月に1.3%減だった後、±0%にとどまる。原油安を背景に非耐久財も0.1%減と3ヵ月ぶりに減少した薬品が1.5%増と2ヵ月連続で増加したものの、食品が2ヵ月連続で0.9%減だった。原油関連を除く卸売在庫は、ヘッドラインと変わらず0.1%減となる。
卸売売上高は±0%となり、前月の0.5%増から転じた。在庫と売上高とも芳しくなく、在庫相当は3ヵ月連続で.31ヵ月。前年同月の1.20ヵ月を超える水準を維持している。
——住宅ローン申請件数指数はFedの利上げ開始が視野に入るなか、今回は出遅れ気味だった借換が全体を押し上げました。新規が後退したのは前週の反動に加え、金利上昇が挙げられます。あるいは、申請はできても承認されないケースを見極めたのか。米7−9月期家計債務でも、自動車ローンと住宅ローンには信用スコアに大きな差が確認できましたよね。
米卸売在庫をめぐっては、10月分の在庫が予想外に減少しただけでなく9月分が下方修正されたため、バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは「米7−9月期国内総生産(GDP)確報値は改定値の2.1%増から1.9%経下方修正される」と予想。米10−12月期GDPも「1.9%増から1.7%増」ヘ引き下げました。在庫投資が成長に寄与する期待は、はく落しつつあります。
(カバー写真:Wally Gobetz/Flickr)
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