Wall Street

数字で探る、米株急落

by • January 11, 2016 • Latest News, NY TipsComments Off2345

U.S.  Stock Swoon, By Numbers.

中国株の急落に始まり、3日のサウジアラビアとイランの断交、6日の北朝鮮による初の水爆実験など新年早々、ニュースに事欠かない日が続いています。おかげ様で、米12月雇用統計が公表された8日に米株は3指数そろって10%下落し調整入りを迎えました。こうした状況を、CNBCが数字で読み解いてくれています。

1
→ダウ平均で唯一上昇した銘柄こそ、ウォルマート。背景として1)2015年に約30%下落しダウ構成銘柄で最悪のパフォーマンス、2)PERが13.6倍とS&P500の平均値16倍以下、3)ホリデー商戦が予想ほど悪化しないとの観測、4)ガソリン価格の下落——が挙げられます。ちなみに1)は、「Dogs of the Dow」理論が証明された格好。ダウで最低のパフォーマンスだった銘柄は、翌年にアウトパフォームする傾向が高いというのが通説なんです。

6
→S&P500は1月第1週に6%下落、2015年8月に中国人民元切り下げや9月利上げ警戒観測が発火点となって下落した当時以来の下げ幅を記録しました。ただしダウと併せ、年始第1週の下落率としては過去最悪となります。

S&P500、2015年8月後半の急落局面では弱気相場入りの20%安を回避。
spx
(出所:Stockchart)

18
→S&P500のうち、1%以上の逆行高を遂げたのは18銘柄のみ。トップはタイム・ワーナー(TWX)で、HBOの売却観測などを受け嵐のなか9%近い急伸を遂げました。

11%
→原油先物の年始第1週の下落率こそ、11%。 7日には2003年12月以来の32ドル割れが迫りました。

110
→年始の第1週でS&P500のうち110銘柄が2015年の安値を抜けました。

1兆489億7,667万8,385.80ドル
→S&P500から吹き飛んだ時価総額は、S&Pのアナリスト、ハワード・シルバーブラット氏によるとこの数字に及ぶんです。アフリカ西岸にあるギニア・ビサウの2014年のGDP以上だといいますから、恐ろしいですね。

さて、週明け11日の米株先物は一時100ポイント上昇。山あれば谷あり、谷あれば山ありというわけで、バロンズ誌が期待するように反転できるのか目が離せません。

(カバー写真:Emmanuel Huybrechts/Flickr)

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