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米7月新築住宅販売件数、低金利を支えに約9年ぶり高水準を達成

by • August 24, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off1727

New Home Sales Hit Highest Since 2007.

米7月新築住宅販売件数は年率65.4万件と、市場予想の58.0万件を大きく超えた。前月の58.2万件(59.2万件から下方修正)を12.4%上回り、低金利を梃に2007年10月以来の高水準を遂げている。前月比では2014年5月以来の増加率を達成し、5ヵ月連続の増加を示した。

4大地域別では、3地域で増加し前月の2地域から増えた。特に北東部で40.0%増の3.5万件と、3ヵ月ぶりに増加に転じている。石油生産地が集まる南部も18.1%増の39.8万件と、前月から増加に反転。中西部は1.2%増の8.4万件となり、3ヵ月連続で増加した。一方で、I T関連企業が多い西部は前月と変わらず、13.7万件だった。

在庫総数は23.3万件となり、前月の24.0万件から2.9%減少した。販売件数が在庫の伸びを大幅に上回ったため、在庫相当は前月の4.3ヵ月から前月の4.9ヵ月へ短縮した。

中央価格は29.47万ドルと、前年比では0.5%下落した。5ヵ月ぶりの下落となる。前月比では5.1%落ち込み、前月分の上昇をほぼ打ち消した。過去最高を記録した4月の32.02万ドルから遠ざかっている。

新築住宅販売件数、2007年11月以来の水準へ急増。

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(作成:My Big Apple NY)

大和キャピタル・マーケッツのマイケル・モラン米主席エコノミストは、結果を受け「南部と北東部に増加が集中していた」点を挙げ、特に北東部は過去2ヵ月分の減少を取り戻せてないと振り返った。また新築住宅販売件数は変動が激しいと指摘。発表元の米国勢調査局は7月の前月比が±12.7%としているため、下方修正されてもおかしくないと見込む。

――米7月新築住宅販売件数は、7月に米10年債利回りが過去最低を更新するなど金利に低下圧力が掛かったためか、需要を喚起したようです。米7月雇用統計が20万台を維持したように、雇用の改善も一因でしょう。9月利上げ観測が以前より高まった8月は駆け込み需要がかぶさるのか、あるいは夏季休暇要因や金利上昇懸念で後退するのか、見定めていきたいところです。

(カバー写真:MissMessie/Flickr)

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