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次の弱気相場で起こりうる、15のコトとは?

by • May 9, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off2249

What Will Happen If The U.S. Stock Market Falls Into Bear Market?

最後に弱気相場を経験したのは、格付け会社S&Pが米国から”AAA”格を剥奪した年にあたる2011年10月です。2014年6月に開始した原油安を引き金に2016年2月まで大幅安を演じた当時も、指数自体は10%付近の下落にとどまり調整相場の域を出ませんでした。

5月8日には1993年以来の低水準で引けたVIX指数もあって、弱気相場におののくウォールストリート関係者も少なくない。CNBCのコメンテーターでお馴染み、リソルツ・ウェルス・マネジメントのジョシュア・ブラウン最高経営責任者(CEO)は弱気相場局面を想定し15の予想を披露しています。気になる内容は、以下の通り。個別の社名などが登場しますが、あくまで同氏の見解ですのでご了承下さい。

1.バンガードから運用資産が10〜15%流出、インデックス投資で潤ってきた個人投資家に打撃

2.バンガード、チャールズ・シュワブ、ベターメント、ウェルスフロントなど運用会社が利用する大型ロボ・アドバイザーの成績不良が発覚

3.ポール・シンガー氏率いるエリオット・マネジメントは24時間で50億ドルの現金を集めたことで知られるが、弱気相場で輝きを増しヘッジファンドの新たな寵児に。

4.オマハの賢人、ウォーレン・バフェット氏は950億ドルものキャッシュの一部を活用し再び天才の名を欲しいままにする。

5.8年不遇をかこっていた弱気派ヤマ師の予言が的中、もてはやされるもソーシャルメディアが仇となり人気は一時的に。|

リソルツ・マネジメントの共同創立者でもあるジョシュア・ブラウン氏は、WSJ紙やタイムズ誌のランキングでも高い評価を受ける。

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(出所:Ritholtz Wealth Management

6.ファイナンシャル・アドバイザー、特にアセット・マネージャーの多くは顧客にポートフォリオ維持を説得するにあたって大いなる困難に直面へ。リスク資産への幻滅は、予想以上に早く戻って来る。

7.タクティカル・ストラテジーの人気が復活。

8.金先物は1オンス当たり200〜300ドル上昇しSPDR®ゴールド・シェア(GLD)に資金が殺到、iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT)は新たなモメンタム・トレードの人気商品に。

9.トランプ米大統領は中間選挙を控えた相場急落をイエレンFRB議長に振り向け、ツイッターで猛批判する。イエレンFRB議長は任期満了前に辞任

10.円が対ユーロで急伸、米株と欧州は恐怖が蔓延し大幅安に。

11.”恐怖博士”の異名を持つマーク・ファーバー氏やピーター・シフ氏など、メインストリームにカムバックを果たす

12.ロング/ショート戦略のヘッジファンドは、インデックス投資の惨劇を横目にドイツ語で言うシャーデンフロイデ=人の不幸は蜜の味といった筆致で顧客に書簡を送付へ。

13.過去から何も学ばない個人投資家は最悪の助言を聞き入れ、一時的な下落局面で永遠の損失を被る。

14.正しい助言に倣った個人投資家はドルのコストが401Kに響こうとも微動だにせず、ポートフォリオを維持する。もっと勇気のある者は、下落局面を利用し買い増しを行う

15.投資家は再び、バイ・アンド・ホールド戦略は廃れたと気づかされる。

——さすが、アクティブ・マネジメントで知られるだけに、インデックス投資には辛辣そのもの。意外にロボ・アドバイザーに批判的でしたが、これは自社のロボ・アドバイザー”リフトオフ”とは違うという意味でしょうか?

そんなブラウン氏に、頼もしい援軍が現れています。新債券王との異名持ち、トランプ米大統領の誕生を1年前に予言していたダブルライン・キャピタル創設者、ジェフリー・ガンドラック氏その人。同氏はNYで開催中のヘッジファンド・イベント、ソ—ン・インベストメント・カンファレンスに登壇し「SPDR S&P 500 ETF(SPX)のショート、iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF(EEM)のロング」のポジションを有していると明かしました。さらに、アクティブ投資の復活を予想。S&P500やナスダックが過去最高値を更新するものの、著名投資家の視界には少なくとも調整局面が見えているかのようです。

(カバー写真:pixelgrey/Flickr)

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