Forget About Avocado, Millennials Are So Into This Plant.
「家を買いたいなら、アボカド・トーストを諦めればいいじゃない(If you want to buy a house, stop buying abocado toast)」というセリフは、こちらで何度もご紹介したかと存じます。ミレニアル世代のお陰で、アボカドの輸入量も大幅拡大したことは、記憶に新しいですよね。
アボカド以外に、ミレニアル世代が注目する植物がございます。何かと申しますと・・・サボテンです。
水やりなど手間を掛けなくとも自然の魅力を伝えるだけに、ヒップスターを中心に人気沸騰中なんですね。その姿が個性的でインスタ映えすることも重なり、若い世代の心を捉えたのでしょう。サボテンの売上高は2012年から2017年に64%増加したといいます。合わせて、米国のサボテン関連植物の輸入額も合わせて、2012年から2018年に47.6%増加していました。
サボテン愛好家の増加が追い風となったと考えられ、ナショナル・ガーデニング・サーベイによれば、米国の園芸売上高は478億ドルと1973年以降で最大となり、1人当たりでは前年比24.8%上昇の508ドルに及びます。ミレニアル世代とジェネレーションXを含む18~34歳で園芸を行なう割合も29%と、過去最高を更新しました。さすが、若い世代は地球温暖化防止などへの意識が高いだけに、若いうちから自然との触れ合いを他世代より重視しているもようです。
マイホームがなくても、サボテンなら園芸は楽しめますからね。
(作成:My Big Apple NY)
サボテンが大流行する陰で、アリゾナ州をはじめサボテンを抱える国立公園や私有地オーナーは、深刻な問題を抱えています。何と、サボテンの窃盗・密輸が急増しているというではありませんか。アメリカ最大のサボテン、サワロ(サグアロ)であれば、1本の取引額が100ドルは下らないため素人まで密輸を狙った入場者は後を絶たず、アリゾナ州サワロ国立公園では3,000ドル掛けてマイクロチップを埋め込まなければならなかったほど。サボテンの店頭価格は通常25ドルから560ドルと決して安くなく、2024年までに絶滅が危惧されている品種“ハーゲオケレウス(haageocereus tenuis) ”に至っては25万ドルの値がつけられました。サボテンは、現代のアメリカ人にとって21世紀のゴールドと化しつつありますが、逮捕されれば懲役というケースもございますので、失うものも大きいことでしょう。
(カバー写真:Txerra Cirbián/Flickr)
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