US November Non-Farm Parroll, My 3 Reasons For A Bear Scenario.
【追記:結局、以下の予想は完全にハズしてしまいました。結果は米11月雇用統計・非農業部門就労者数は14.6万人増です。】
米11月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)が発表されますね。無理を承知で、ワタクシ今回無謀にも予想させていただきますと・・・
5.2万人増!!
こんなところでいかがでしょうか。ブルームバーグのエコノミスト市場予想平均はNY東部時間6日の午後9時段階で8.0万人増、ロイターでは9.3万人増を、大きく下回る弱気予想でございます。前回の17.1万人増の3分の1以下ですし。
理由は3つ。
1)ハリケーン「サンディ」効果
10月30日にニューヨークをはじめニュージャージーを直撃したハリケーン「サンディ」。住宅倒壊数をはじめ交通網のシャットダウンを踏まえると、ネガティブ・インパクトは避けられないかと予想しています。マンハッタン南端部の一部のオフィスは年末といわず半年間にわたって閉鎖が決定したとの話も聞いておりますし、中小企業を中心にレイオフが進んだリスクをはらみます。
米雇用統計のサンプル週にあたる米新規失業保険申請件数も、私の仮説を裏付けているようにみえます。当時の4週平均をみると
2)借入増加でレバレッジ余力は限定的、ホリデー商戦の小売の雇用を抑える?
ホリデー商戦の消費支出、全米小売業界(NRF)は、749.51ドルと予想してました。2011年の実質値である741ドルから、そんなに変わり栄えないんですよね。NRFの予想が出た10月2日以降、小売業が採用件数を増加させたとは想定しづらい。11月チャレンジャー人員削減件数をみても、採用件数の内訳は小売が3ヵ月連続でホリデー商戦前という背景から3ヵ月連続で増加したとはいえ、尻すぼみを確認してます。ホリデー商戦前に4万5000人の雇用を発表したト
ホリデー商戦が絶好調で突っ走れない背景として忘れていけないのは、家計の債務状況。米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した7-9月期資金循環統計をみると、消費者向け債務は前期比4.3%増の2兆7393億ド
ブラックフライデーのオンライン売上高こそ初の10億ドルという大台を達成しましたが、小売店の売上高は1.8%減の112億ドルとリーマン・ショックが発生した2008年以来の減少を示してマチマチだったところをみると、小売店についてはホリデー商戦向け採用に慎重だった企業が賢明だったといえるかも・・。
来店数こそ 3.5%増の3億770万人と依然として好調だったんですがねぇ。
3)Fedの米国債買取の背中を押す、金融政策的な観点
いえいえ、正面きってGEのジャック・ウェルチ元CEOのようにオバマ政権が統計を歪曲するとは言ってませんよ。ただ、FOMCが11-12日にオペレーション・ツィスト終了に合わせQE4とも呼ぶべき長期ゾーンの米国債買取を決定する上で、雇用の回復ペースの鈍化はカギです。 FedがFOMCにて政策を決定する上で材料視する12地区連銀経済報告「ベージュブック」を振り返っても、雇用は「12地区連銀のうち半分以上が増加した」と明記されていました。半分以上が増加したとはいっても、地区連銀の大勢を占めていた、というわけでありません。こうした報告が上がってきている点を踏まえると、米11月雇用統計が大いに強含むとは考えづらいのではないかと・・。
弱い数字なら、サンタ・ベンが米国債買取のクリスマス・ギフトを気持ちよくお届けできたり。
最後にオマケで付け加えさせていただくと、統計手法を前回から変えたとはいえ米雇用統計・NFP速報値から上振れする傾向の高い米ADP全国雇用者数の11月分が、11.8万人だったんですよ。ADPに含まれていない政府部門の下押し効果も加わって、米11月雇用統計・NFPがこの数字を下回る可能性は高いとみています。
Comments
「財政の崖」回避をめぐり、共和党の一部議員は歩み寄りも Next Post:
米11月雇用統計は予想外にしっかり、でも内容はイマイチ・・