Online Casino Hit The Jackpot In NJ and 2 Other States.
ニュージャージー州議会は26日、オンライン・カジノ合法化を承認しました。クリスティ知事は、自身が消費者保護を目的に盛り込んだ修正案を受けて同日に署名済み。すでにネバダ州をはじめデラウェア州でもオンライン・カジノを合法化させており、マサチューセッツ州やカリフォルニア州などでも複数の州でも可決の波が広がる見通しです。
オンライン・カジノといえば、2006年10月にUIGEAを制定しテロ対策・マネーロンダリング防止目的で非合法化されました。仮装空間ゲーム「セカンドライフ」でのヴァーチャル・マネーでのカジノも、あおりを受け禁止対象となりましたよね。一転して米司法省は2011年12月、リーマン・ショック後に急速に落ち込んだ税収の回復をねらう米議会の圧力に屈し、方向転換を余儀なくされます。解釈を変更し、オンライン・カジノ合法化の道を開きました。
NJ州でオンライン・ポーカーを合法化した最大の理由も、もちろん税収拡大です。ハリケーン「サンディ」で甚大な被害に苦しんだアトランティック・シティの再建もあって、なおさらだったのでしょう。
アトランティック・シティの被害額、直撃後は3400万ドルと推計されてました。
ペンシルベニア州やニューヨーク州でも次々にカジノ規制が緩和された結果、競争激化の波をもろにかぶって「あがり」が減少したことも痛手となりました。カジノ税収は、2006年のピークから2011年には37%も減少したんですって。オンライン・カジノが、絶好の巻き返しのチャンスというわけです。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOが2010年、NJ州ニューアークの小学校に1億ドル(93億円)を寄付し、クリスティ知事再選を支援するため今年2月になってカリフォルニア州サンタクララ郡パロ・アルトに建つ邸宅で政治資金パーティーを主催したのも、こういう伏線があったと考えられます。
さてNJ州のオンライン・カジノ計画はというと。
・カジノ税収は今年度2.35億ドル(220億円)、2014年度には4.36億ドル(405億円)と倍増へ
・10年後に賞金への課税率を10%から15%へ引き上げ
NJ州では人口が全米で11番目の886.5万人ですから、カジノ税収はわずか1年でほぼ倍増する予想となっております。他の州でも、積極的な議論が展開されそうですよね。
反対に、今後の障害としては
・米連邦政府による干渉
・州政府間での利用者規制に関する協議
の2点が考えられます。今回オンライン・カジノを合法化したネバダ州を含めニュージャージー州などは、同州に拠点を置くカジノ業者が州外で営業する権利を与える方針。税収拡大に弾みをつける計画ですから、州政府間での協議は「財政の崖」を連想させるほど白熱したものとなるでしょう。
NJ州を初めとした3州での合法化と成功により、格付け会社のフィッチは他の州でのオンライン・カジノ承認を加速させ、「年末あるいは2014年早々」に操業が開始すると予想しています。ネバダ州は数ヵ月以内、NJ州では「半年後あるいは1年以内」をメドに営業をスタートさせるとか。ジンガをはじめ、カジノ関連の上昇をあおりましたが、どのように進展を遂げるか楽しみですね。
ジンガ株、合法化を好感して急上昇!ピンカスCEOはさぞかし安堵したでしょう。
個人的には企業と州にとっては設備投資が実体のあるカジノ施設を建設するより安上がりである利点がある反面、雇用創出の裾野が限定的になってしまいそうな気がしてます。
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