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米4月雇用統計、巡航速度の改善ペースで春うらら

by • May 3, 2013 • Latest NewsComments (0)1618

April Jobs Report : Steady And Healthy.

米4月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)は前月比16.5万人増と、市場予想の14.0万人増より強い結果でした。前月の13.8万人増(8.8万人増から上方修正)を上回ってます。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が失業率が低下する増加ペースの「15万人増」も超えました。

弱気派が手をこまねいて待った結果は、ブルの勝利!

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(出所:WSJ紙

失業率は、市場予想および前月の7.6%より強い7.5%。2008年12月以来の水準へ改善しました。前月は労働参加率の低下が失業率の改善要因だったものの、今回は3月通り63.3%と1979年以来の最低をキープ。一方で、失業者数が前月比8.3万人減と3ヵ月連続で減少しました。就業者数も29.3万人増と前月の減少分を打ち消しており、雇用率は前月の58.5%から58.6%へ戻してました。ついでに、平均失業期間は前月の37.1日から36.5日へ短縮してました。

米雇用統計の発表前に、メディアでは弱い内容を意識し「Spring Swoon(卒倒の春)」が恐れられていたものの、と文句なしに堅調な内容といえるでしょう。筆者のような弱気派にとっては、「かーなしーみがーとーまーらーなーいー♪」が今日のテーマソングです・・・。

大和キャピタル・マーケッツのマイケル・モラン主席エコノミストは、結果を受けて「過去12ヵ月間の平均である16.9万人増、および過去6ヵ月間の平均である17.6万人増とトレンドに沿った内容」と指摘。失業率の低下も「雇用者の増加であって労働参加率は横ばいだった」点を好感してました。求職中ながらパートタイムを余儀なくされている割合が13.9%で横ばいであり、「労働市場の回復が活発ではない様子がうかがえる」との感想も残しつつ、全般的に労働市場の改善を表す内容と評価してます。

米雇用統計を受けダウ平均が15000ドル、S&P500が1600pを突破し、強気派がますます勢いを増すNY市場。CNBCに対し、シェファーズ・インベストメント・リサーチのシニア・アナリストであるライアン・デトリック氏は「我々はブル・マーケットの真っ只中にあり、弱気な観点からこの勢いを絶つなんて至難の業だ」と鼻息を荒くしてましたっけ。

NY証券取引所では、トレーダーの喜びもひとしおだったのかも。

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アトランティス・アセット・マネジメントのマイケル・コーン主席マーケット・アナリストも「米連邦準備制度理事会(FRB)が大規模な資産買取を続ける限り、モメンタムは変わらない」とコメントしてます。実際、米4月ISM製造業景況指数・非製造業景況指数の雇用が鈍化しているのも気掛かり。米4月雇用統計が安定的な数字を叩き出したとはいえ、今回の結果だけで米連邦公開市場委員会(FOMC)で資産買取の縮小に動き出すこともないでしょう。

そんなわけで、強気派の間において「Sell in May and go away(5月に株を売り逃げろ)」とのウォールストリートの格言は、念頭にありません。5月はまだ、始まったばかりですがね・・。

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