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FOMC前に米株安のワケ、政府機関閉鎖のリスク後退も・・

by • December 12, 2013 • GossipComments (0)512

Does Market Fear December Taper Or..?

ダウ平均は12日に3日続落し、11月12日以来初めて15800ドル割れで引けました。S&P500とNASDAQも、3日続落。S&P500も11月12日以来の安値で引け、NASDAQは11月25日以来の4000p割れで取引を終えています。

相場下落に対し、11日の段階で大手メディアはイスラエル中央銀行のフィッシャー前総裁が最有力候補と報じられたことを理由にしていました。同氏が量的緩和(QE)縮小につき、「かなり早い段階で開始すべき」との見解を有しているためです。フィッシャーさんは、フォワード・ガインダスの細分化・明確化にも反対しています。

そんな大手メディアに物申す。

ブルームバーグが「FRB副議長候補にフィッシャー前総裁が有力」とのヘッドラインを配信した時間は、NY時間の11日午後1時14分なんです。

しかし、S&P500と米10年債利回りをみると・・・。

S&P500はFRB副議長の人事報道後の午後2時にむしろ下げ止まり。
chart-1

米債利回りは、10年債入札後(午後1時)段階から上昇
chart-2

それぞれ、午後3時過ぎに一段の株安・債券利回り上昇を示しています。

チャートをみると、むしろS&P500の午後3時過ぎからの一段安が気になりませんか?

正確には午後3時30分過ぎにウォールストリート・ジャーナル(WSJ)がFed番記者の記事を配信しており、マーケットはむしろこちらに反応したように見えます。

WSJ紙の報道内容も「来るべき引き締めサイクルに備え」、短期金利のベンチマークをフェデラル・ファンド金利誘導目標からリバースレポ金利に変更するという大胆なものでした。

FOMCの間でにわかに高まっている超過準備金の金利引き下げ論は、リバースレポ取引が順調で短期金利の管理が可能と判断した上で高まったことを踏まえると、尚更です。

ここで思い出していただきたいのが、2011年当時。4月26-27日FOMCの議事録では、政策出口の手順として

1)Fedの2大目標である最大限の雇用と物価の安定に沿ったガイダンス発表
2)システム・オープン・マーケット・ アカウント(SOMA、公開市場操作向けの口座)のポートフォリオを削減
償還資金の再投資停止を①エージェンシー債、②米国債--の順に実施
3)FF金利誘導目標を引き上げ(リバースレポやターム物預金を補助的に活用し超過準備金を吸収)
4)経済および金融市場の動向に対応しながら資産を売却(エージェンシー債につき1-2年程度で残高ゼロを目指し、保有資産を5年程度かけて米国債だけに戻す)

当時から3)にあるように、リバースレポの活用について検討済み。ここであらためてWSJ紙の報道が出たということは、2015年半ばまで利上げしないという金利見通しに激震を走らせたといっても過言ではありません。

引き締め段階前の準備を開始したなら、テーパリングを12月にスタートさせてもおかしくありません。

バーナンキFRB議長はQE2終了後の同年7月の議会証言で、緩和政策の選択肢として1)コミュニケーションの変更、2)バランスシートの規模拡大あるいは年限延長、3)超過準備金の金利の引き下げ--を挙げていました。すでに1)は時間軸から数値目標へ変更、2)はオペレーション・ツィストとQE3を通じバランスシートの規模を拡大してきています。残りは3)。現時点で実施するなら当然ながら、緩和政策としてではなくリバースレポとの合わせ技となるでしょう。金利を低水準に抑えた上でFedは出口を準備できますからね。

ブルームバーグ調査では、12月のテーパリング実施を予想する市場関係者は34%。2014年6月は40%とその差を縮めてきています。

米11月小売売上高や米10企業在庫も予想より強く、バークレイズは米10-12月期GDP予想を従来の2.0%から2.2%へ引き上げて来ました。JPモルガン・チェースも、従来の1.5%から2.0%へ上方修正しています。

おまけに、10日に成立した超党派・特別委員会による2年間の予算案につき米下院は可決しました。米上院もまもなく通過させる見通しです。政府機関の閉鎖リスクは、消滅しつつあります。2月7日までの債務上限引き上げ交渉も、中間選挙を前に瀬戸際交渉を回避するでしょうしね。

12月のQE縮小実施をにらみ、ポジションを手仕舞いする動きが優勢になっても、不思議ではありません。

筆者はまだ、12月もQE縮小見送りの見方を維持していますけどね。

(カバー写真 : Foxbusiness)

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