Wall Street Is Betting On Long And Slow Hike Before Yellen’s Remark At Jackson Hole.
米連邦準備制度理事会(FRB)議長として、イエレン氏は22日にジャクソン・ホール会合でデビューを飾ります。ミレーが腕を振るって描いたような雄大な自然を背景にカンザスシティ連銀が主催する年次カンファレンス、今年のテーマは「労働市場のダイナミズムを再評価」。雇用への認識を確認する上で、イエレンFRB議長がどのような見解を表明するのか注目されます。
ウォールストリートの読みはというと・・・楽観的。
CNBCがジャクソン・ホール会合前に行ったFedサーベイでは、イエレンFRB議長の発言に対し「中立」を予想する回答が圧倒的で63%でした。「ハト派寄り」との回答も31%で、「タカ派寄り」の予想はわずか6%。フィッシャーFRB副議長の講演後にリスク・オン相場にスイッチが入ったように、タカ派寄りへの警戒感をほとんど織り込んでいません。
今回の利上げサイクルに対しても、極めて悠長に構えています。利上げ開始時期の予想は今回「2015年7月」と、7月29−30日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)開催前のFedサーベイと変わりません。
ただし、気になる利上げ終了時期の予想はというと・・・「2017年10—12月期」。次期大統領が1年目の任期を終えるまでじっくりゆっくり引き上げていくと織り込んでいるのです。
フェデラル・ファンド(FF)金利誘導目標の着地点は、平均で3.16%でした。こちらも、過去平均を大幅に下回っています。今回の調査で「労働市場のたるみ」が「大いにある」との回答が74%と、7月時点の84%から低下しながらも高水準を維持していたように、労働市場に配慮した利上げを織り込んでいるようです。オリジナル・ラブ風に言うと長く緩い引き上げ、といったところでしょうか。
(文中、カバー写真すべて : CNBC)
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