Home Builder Confidence Turns Upward In November.
米11月NAHB住宅市場指数は58となり、市場予想の55を上回った。3ヵ月ぶり低水準だった前月の54から切り返し、2005年11月以来の高水準だった9月の59近くへ戻した。
内訳をみると、一戸建て現況指数が62と前月の57から上昇し、9月の63に近づいた。一戸建て見通し指数も66と、前月の64を超えこちらも9月の67に接近。それぞれ景気回復サイクルの最高へ切り返しつつある。見込み客指数も前月の41から45へ上昇した。
4大地域別での住宅市場指数の3ヵ月平均をみると、3地域で上昇。南部が4ポイント上回り62だったほか、北東部も前月の41から44へ上向いた。西部は前月の57から58へ小幅に上昇している。中西部のみ2ポイント低下し、57だった。
発表元である全米ホームビルダー協会(NAHB)のケビン・ケリー会長は、結果に対し「消費者の間で信頼感が高まっており、建築業者のセンチメント回復につながった」と評価している。デビッド・クロウ主席エコノミストも。「低金利、手頃な住宅価格、堅調な雇用回復が景況感を押し上げた」と指摘。年初来からの伸び悩みを超え「5ヵ月連続で景気判断の分岐点である50を上回っており、2015年に向け好調なモメンタムを維持するだろう」と楽観的な見方を寄せた。9月に明らかにした「住宅市場は信用のひっ迫に加え、原材料の価格上昇、木材をはじめ用地、人材などの不足が足かせとなる」との見解から、10月に続き大きく前向きな内容へシフトした。
——米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派寄りへシフトしたものの、欧州中央銀行(ECB)のFed型量的緩和(QE)への期待や日銀の異次元緩和拡大もあって米金利が比較的落ち着いた推移を保ち、ダウ平均やS&P500は過去最高値を更新していきました。おかげで、潜在的な買い手も腰を上げやすくなったことかと。足元のNAHB住宅市場指数は振れが大きいところ、12月以降も上昇トレンドを維持するかはゴルディロックス経済が続くかにかかってくるのでしょう。
(カバー写真:AP)
Comments
超高層ビルのジンクスを示唆?NYでラグジュアリー物件の売れ行き鈍化 Next Post:
アックマン氏が華麗に駆使した、ウォール街の黄金ルールとは?