Pending Home Sales Fall In October, Ahead Of Winter.
全米リアルター協会(NAR)が発表した米10月中古住宅販売成約件数指数は前月比1.1%低下の104.1となり、市場予想の0.5%に届かなかった。前月の上昇分である0.6%(0.3%から上方修正)も、完全に相殺。足元6ヵ月間で3回目の低下を示す。前年比(季節調整なし)は2.2%と2ヵ月連続で上昇も、12ヵ月ぶりにプラスへ反転した9月の3.4%を下回った。
4大地域別では、1地域のみ上昇。9月の地域から減少した。今回は北東部が0.5%と2ヵ月連続で上昇するにとどまり、住宅市場規模の最も大きい南部は1.0%の反落みせている。中西部は0.6%、西部も3.2%とそれぞれ2ヵ月連続で低下した。
金利が低水準でも、指数は伸び悩みを継続。
(出所:NAR/My Big Apple NY)
NARのローレンス・ユン主席エコノミストは、今回の結果が弱含みも我関せず。低水準にある住宅ローン金利に加え、「在庫増加や現金で支払う買い手の減少を受け、秋頃から新たな買い手が新築住宅市場へ戻って来ている」と評価する。需要自体も「安定的」で、「賃金の伸び悩みや信用のひっ迫さえなければ、高い家賃の支払いを余儀なくされる潜在顧客を背景に一段と加速しただろう」と楽観的な見方を寄せた。
なお中古住宅販売成約販売件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡し件数を示す。従って、成約件数の約80%が1-2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる公算だ。
——以上、NARのエコノミストの見方は非常に強気ながら、米10月新築住宅販売件数といい本日発表の住宅指標は思いがけなく弱かった。今年も大寒波に見回れば踏んだり蹴ったり、泣きっ面に蜂、弱い目に祟り目なムードが立ち込めてきました。
サンクスギビング・デー前のNY、みぞれ混じりの昼下がり。
(出所:My Big Apple NY)
いまニューヨークに降る雨は名曲「クリスマス・イブ」の山下達郎よろしく夜には雪に変わるといい、サンクスギビング・デーを白く染める見通しです。消費といい、住宅指標には冬将軍の魔の手が今年も襲いかかりつつあります。
(カバー写真:Reuters)
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