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米11月耐久財受注、10−12月期の設備投資減速トレンドを確認

by • December 23, 2014 • Finance, Latest NewsComments Off1542

Durables Continue A Disappointing Run, Suggesting That Weak Equipment Spending Ahead.

米11月耐久財受注は前月比0.7%減となり、市場予想の3.0%増を大幅に下回った。前月の0.3%増(0.4%増から下方修正)を抜け、サプライズの減少に転じている。変動の大きい輸送用機器が1.2%減と前月の3.3%増から減少に反転。ただ自動車は0.2%増と2ヵ月連続で増加したほか、民間航空機も0.6%増と2ヵ月連続で増加していた。

防衛財は8.1%減と前月の10.0%増を下回り、4ヵ月ぶりに減少に転じた。輸送機器を除いた場合は0.4%減と、前月の1.0%減(0.9%減から下方修正)と合わせ2ヵ月連続で減少。コア資本財(企業の設備投資を示す航空機を除いた非防衛財)は±0%と、市場予想の1.0%増より格段に弱い。前月の1.9%減に続くマイナスは避けられたものの、過去7ヵ月間で増加したのは2回に過ぎない。素材価格の下落を背景に一次金属が1.4%減と2ヵ月連続で減少したほか、組み立て金属も0.6%減と3ヵ月ぶりに減少している。コンピューター・電子機器も1.8%減と、前月の0.1%増からマイナスに落ち込んだ。電気機器は±0%。機械のみ0.9%増となり、3ヵ月ぶりに増加した。

耐久財出荷は前月比0.4%減と、前月の0.1%減につづき減少。国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財は0.2%の増加を示したものの、市場予想の1.3%増に遠く及ばず。6ヵ月ぶりの減少となった前月の0.9%減(0.4%減から下方修正)から、小幅な反発にとどまった。耐久財在庫は0.4%増と、前月と一致し18ヵ月連続で増加した。在庫相当は在庫が増加した半面、出荷が減少したため、前月の1.65ヵ月から1.66ヵ月へ延びた。6ヵ月ぶりの水準となる。

モルガン・スタンレーのテッド・ウィーズマン米エコノミストは、コア資本財の出荷が0.2%増と小幅だったほか10月分が0.9%減へ下方修正されたため、「10−12月期の機器投資(設備投資に相当)の予想を0.3%減から4.5%減、非住宅民間投資(企業投資)の予想も2.3%増から0.4%増」へ引き下げた。ただし米11月個人消費が予想外の強さを示したため、10−12月期の消費は「従来の3.2%増から4.3%増へ上方修正」している。以上を踏まえ、米10−12月期GDP予想を「2.0%増から2.2%増」へ引き上げた。

——以上、2016年1月の利上げ予想を維持するモルガン・スタンレーは米10−12月期GDP予想を上方修正させましたが、コンセンサス通り2015年6月を見込むJPモルガンは2.5%増で維持。同じく2015年6月を予想するバークレイズは2.2%増から2.8%増へ大幅に引き上げました。つまり、設備投資が減速しようが消費がけん引してGDPは2%超を達成するというワケです。ダウ平均が1万8000ドルを軽く超えていったはずですね。

(カバー写真:Maciek/Flickr)

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