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米11月新築住宅販売、低金利・ガソリン安でも軟調

by • December 23, 2014 • Finance, Latest NewsComments Off1628

New Home Sales Show Another Sign That Housing Market Has Lost Some Steam.

米11新築住宅販売件数は年率43.8万件となり、市場予想の46万件に届かなかった。前月の44.5万件(45.8万件から下方修正)を1.6%下回り、2ヵ月連続で減少。5ヵ月ぶりの低水準となる。ガソリン価格が約5年ぶりの水準へ下落し住宅ローン金利も低水準ながら、需要を喚起できなかった。

4大地域別では、1地域のみ増加。9月まで2ヵ月連続で2地域だった。今回は西部のみ前月比14.8%増の12.4万件となっており、他はすべて減少。北東部は12%減の2.2万件(2ヵ月連続で減少)、中西部は6.4%減の5.9万件(減少に反転)、南部も6.4%減の23.3万件(2ヵ月連続で減少)となる。

在庫総数は、前月比1.4%増の21万3000件。増加トレンドを維持し、景気回復サイクルで最高の水準を示した。在庫件数の伸びが販売を上回ったため、在庫相当は5.8ヵ月と10月の5.7ヵ月から延びた直近で最長を示した7月の6.2ヵ月にじわり近づきつつある。

中央価格は28.09万ドルとなり、前年比では10.5%上昇した。2ヵ月連続でプラスとなっている。ただし前月比では3.2%下落し、前月の10.1%の急伸を削った。なお新築住宅は、住宅市場の8%を占める。

米住宅金融公社(FHFA)が発表した米10月住宅価格指数は前月比0.6%の上昇となり、市場予想の0.3%を上回った。前月の±0%から、上向きに転じている。前年比では4.5%の上昇を示し、前月の4.3%(速報値ベース)を上回った。とはいえ、2013年5月につけたピークの8.6%から、鈍化トレンドを維持。2005年国勢調査ベースの9地域別中では6地域で上昇し、前月の5地域より多かった。

なおFHFA住宅価格指数は、S&P/ケース・シラー住宅価格指数とは対象が異なる。米連邦住宅貸付機関監督局(OFHEO)傘下のFHFAの場合はプライム層向けの住宅価格がメインで、融資額が政府保証機関(GSE)の買取基準額を超えるジャンボローンや、低所得者層向けのサブプライムを含んでいない。従って数字自体は現状より強めの数字が出ると言われている。こうした背景からFHFAは2011年6月分から、フレディマックやファニーメイなどGSE以外のローンを含んだ住宅価格指数を拡大版として、公表を開始した。

——低金利の恩恵を受けながら、米11月中古住宅販売件数米11月住宅着工件数に続き軟調な数字が並びます。住宅市場は今後も、明るさに欠ける公算。11月は消費の伸びが所得を上回るなか、貯蓄率は約1年ぶりの水準に低下していました。さらにFHFAの統計では、住宅価格の上昇も確認。住宅市場は、気温低下とともに需要の軟化を示唆しております。

(カバー写真:Eric Allix Rogers/Flickr)

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