ISM Manufacturing Index Slows And Construction Spending Disappoints.
米1月ISM製造業景況指数は53.5となり、市場予想の54.5以下に終わった。前月の55.5も下回り、1年ぶりの低水準。内訳をみると、新規受注は前月の57.8から52.9へ、生産も前月の57.7から56.5へそれぞれ低下した。雇用も前月の56以下の54.1となり、7ヵ月ぶりの水準ヘ減速。原油安のさなか、仕入れ価格も前月の38.5から35.0へ下げ幅を広げた。
米1月マークイット製造業PMIは53.9となり、市場予想および速報値の53.7を上回った。約1年ぶりだった12月の水準に並ぶ。ISMとの結果と合わせ、バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは、「製造業活動は拡大は今年初めに拡大ペースが鈍化する可能性を点灯させた」との見解を寄せた。
米12月建設支出は前月比0.4%増となり、前月の0.3%減から改善した。ただし、市場予想の0.7%増に届かず。住宅が0.4%増と4ヵ月連続で増加したなかで最も強い伸びを示したほか、非住宅も0.4%増と前月の0.4%減から反転している。
民間は0.1%増と、5ヵ月連続で増加しつつ最も小幅な増加にとどまる。住宅が0.3%増と4ヵ月連続で増加したものの、非住宅が0.2%減と6ヵ月ぶりに減少し民間の伸びを抑えた。公共は1.1%増と、前月の1.8%減から増加に反転。住宅が2.3%増と前月の4.1%増に続き強い伸びを示し、非住宅は1.1%増と前月の1.9%減からプラスに転じた。
JPモルガンのダニエル・シルバー米エコノミストは、結果を受け「米10−12月期国内総生産(GDP)改定値が速報値から上方修正され2.8%増になるとの当方の予想に届かないリスクが浮上した」とまとめた。
——以上の結果を受け、ダウ平均は景気減速懸念が再燃し一時127.19ドル安の17037.76ドルまで下落。200日移動平均線を切ったところで下げ渋り、引け際に怒濤の買い戻しを受けて約200ドル高で引けるほどボラの激しい1日となりました。その他の材料としては原油先物の買い戻しに加え、ギリシャのバルファキス財務相が未払いの債務を新たに発行する国内総生産(GDP)連動債と交換する案を提示し、買い戻しの引き金を引いたとみられます。債権者との対立解消への期待で買ってきたのでしょう。
個別ではアップルが5年物の変動利付債に加え、7年、10年、30年の固定金利債を合計50億ドル発行すると伝えられたほか、アリゾナ州に20億ドルを投入しグローバル・コマンド・センターを建設すると発表していました。いずれにしても、大量のショートスクィーズを巻き込んだに違いありません。
(カバー写真:Luke Sharett/Bloomberg)
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