Consumer Confidence Rebounds, Plans To Buy Home Hit Lowest In Months.
米3月消費者信頼感指数は101.3と、市場予想の96.4を上回った。前月の98.8(96.4から上方修正)を超え、2007年8月以来の高水準だった1月の103.8に近づいている。現況指数こそ109.1と前月の112.1から低下し2ヵ月連続で前月割れも、見通し指数が96.0と前月の90.0から上昇。1月の97.0に迫り、全体を押し上げた。
発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ・経済指標ディレクターは、今回の結果に対し「雇用と所得の短期的な見通しが上向き、リセッション前の水準(2007年9月は99.5)を超えるヘッドラインの改善につながった」と説明した。ただし、「ビジネス環境の現況指数は2ヵ月連続で低下しており、1−3月期の成長率は鈍化を示す」とも指摘。春以降「モメンタムが急速に回復するとは想定しづらい」とまとめた。
JPモルガンのダニエル・シルバー米エコノミストは、結果を受け米消費者信頼感指数と個人消費の相関関係が強いため「3月に個人消費が回復する兆しが現れた」と指摘。翌4月1日発表の「米3月新車販売台数で、どれだけ増加してくるかが試金石になる」との考えを示した。
新車販売台数、大寒波と積雪でイマイチだった2月から大幅増加に転じる?
(出所:Philly)
今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIがマイナス4.8と前月と変わらず。少なくとも2008年2月以来の水準へ改善した1月のマイナス3.9には届いていない。見通し指数は、労働市場と所得の楽観度が改善した。以下は、結果の詳細。
ビジネス環境については、「良い」は変わらず「悪い」が上昇
「良い」26.7%→前月の26.7%と変わらず、前年同月は22.6%
「悪い」19.4%→前月の16.7%から上昇、前年同月は23.5%
労働市場については、「豊富」と「困難」がそろって上昇
「職が豊富」20.6%→前月の20.3%から上昇、前年同月は13.8%
「職探しが困難」25.4%→前月の25.1%から上昇、前年同月は31.4%
6ヵ月先のビジネス環境への見方は、「良くなる」と「悪化する」がそろって低下
「良くなる」16.7%→前月の17.6%から低下、前年同月は17.4%
「悪化する」8.0%→前月の8.9%から低下、前年同月は10.1%
6ヵ月先の労働市場への見方は、「増加」が上昇し「減少」が低下
「雇用が増加する」15.5%→前月の13.8%から上昇、前年同月は14.1%
「雇用が減少する」13.5%→前月の14.8%から低下、前年同月は17.5%
6ヵ月先の所得への見方は、「増加」が上昇し「減少」が低下
「増加する」18.4%→前月の16.4%から低下、前年同月は15.3%
「減少する」9.9%→前月の10.8%から低下、前年同月は11.5%
購入見通しは、低下が優勢。住宅が4.5%と前月の5.6%を下回り直近で最低だったほか、主要機器も48.4%と前月の50.0%を下回った。自動車のみ12.8%と、前月の11.8%から改善している。
——ヘッドラインの結果は良好そのものでしたが、購入見通し指数に注目。労働市場や所得に楽観的な見通しながら、住宅やTVその他といった機器への購買意欲は低下しています。特に住宅は、米2月新築住宅販売件数や米2月中古住宅販売成約件数指数が高水準だった割にさえません。やはり在庫ひっ迫に伴う住宅価格の上昇、金利動向が懸念されているのでしょう。自動車ローンは融資基準が緩く買い替えが容易でしょうが住宅になるとそうもいかず、消費者信頼感指数の上向きイコール住宅市場活況という方程式が成り立つのは難しそうです。
(カバー写真:Sheila Steele/Flickr)
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