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米2月中古住宅販売成約件数指数、悪天候乗り越え13年6月以来の高水準

by • March 30, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1521

Pending Home Sales Hit Highest Level Since June 2013, Despite Bad Weather.

米2月中古住宅販売成約件数指数は前月比3.1%上昇の106.9となり、市場予想の0.3%を上回った。前月の1.2%の上昇(1.7%から下方修正)を軽く超え、過去6ヵ月間で4回目のプラス。2013年6月以来の高水準を記録している。前年比では12.0%上昇し、前月の6.1%を抜け6ヵ月連続で上昇した。

住宅購入シーズン開始で、リセッション後のピークを超えられる?

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(出所:Daiwa Capital Markets)

4大地域別では、前月と同じく2地域で上昇。中西部が11.6%急伸し、3ヵ月ぶりに反発した。西部も6.6%上昇し、2ヵ月連続でプラスに。一方で南部が1.4%低下しと前月からマイナスに転じたほか、北東部は2.3%と2ヵ月連続で低下した。

発表元である全米リアルター協会(NAR)のローレンス・ユン主席エコノミストは、結果を受けて「労働市場が安定的に改善を続けるほか住宅ローン金利が4%付近と低水準を維持し、家賃上昇の可能性を見込んだ潜在的購入者がヘッジを掛けてきている」と指摘。今後も上昇する余地を残しつつ、「依然として新規購入者のシェアが絶望的に低い」とも付け加えた。

なお中古住宅販売成約件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡しの件数を示す。従って、保留件数の約80%が1-2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる。

大和キャピタル・マーケッツのマイケル・モラン米主席エコノミストは、結果を受け「1月分が下方修正されたとはいえ目覚ましい伸びを遂げた」と評価。リセッション後で最高を遂げた2013年5月の水準を2.5%下回りつつ、「住宅需要の回復を示す心強い内容」と振り返った。

——中古住宅販売件数の先行指標となる中古住宅販売成約件数指数は大寒波や積雪もなんのその、大幅に上昇しました。問題は、在庫ひっ迫です。買い手は順当に新築住宅にシフトしていますが、価格上昇が加速すれば購入意欲を削ぎかねません。

米3月ダラス連銀製造業景況指数はマイナス17.4と、前月のマイナス11.4からさらに減速した。2013年4月以来の低水準。内訳をみると、生産がマイナス5.2と2013年4月以来の分岐点のゼロを割り込んだほか、新規受注もマイナス16.1と3ヵ月連続で分岐点割れのなか最大の落ち込みを示す。雇用もマイナス1.8と、足元で初めてのゼロ割れ。賃金も15.6と前月から1.2%ポイント低下した。在庫もマイナス幅を広げ、入荷時間や受注残もマイナスを維持している。仕入れ価格はマイナス9.4、販売価格もマイナス9.8と前月より下げ幅を広げた。6ヵ月先見通し指数も3.0。前月の5.5から低下している。もっとも、1月のマイナス6.4を上回る水準を保った。

——ダラス連銀も、NY連銀やフィラデルフィア連銀などに続き製造業の下振れを確認しました。足元でドル高にブレーキが掛かるとはいえ、高止まりは継続中。おまけに原油安も50ドル台で安定軌道に乗れません。テキサス州をはじめ石油生産に依存する州を含むダラス連銀で、急速な回復は難しいでしょう。

(カバー写真:Dan Moyle/Flickr)

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