ISM Non-Manufacturing Index Remains Solid, Markit Service PMI Hits Highest Since August.
米3月ISM非製造業景況指数は56.5となり、市場予想と一致した。前月の56.9を下回り、3ヵ月ぶりの低水準に並ぶ。内訳をみると新規受注や雇用などが前月を上回っており、ヘッドラインが軟化したとはいえさほど悲観的ではない。詳細は、以下の通り。
ビジネス活動 57.5<前月は59.4、直近で最低
在庫センチメント 61.0<前月は62.0
在庫変化 49.5<前月は54.5、5ヵ月ぶりに分岐点割れ
新規受注 57.8>前月は56.7
雇用 56.6>前月は56.4、5ヵ月ぶりの高水準
仕入れ価格 52.4>前月は49.7、4ヵ月ぶりに分岐点乗せ
新規輸出受注 59.0>前月は53.0、直近で最高
ISM非製造業景況指数、足元のレンジ上限をキープ。
(出所:Daiwa Capital Markets)
大和キャピタル・マーケッツのマイケル・モラン米主席エコノミストは、結果を受けて「他の米指標が示すほどサービス業センチメントが低下していないことが分かった」と振り返った。その上で、一連の米経済指標の弱含みは「悪天候や西海岸の港湾労働者ストライキの影響が大きい」とまとめている。
米3月マークイット・サービス業PMI改定値は59.2となり、市場予想および速報値の58.6を上回った。2014年8月以来の高水準。内訳をみると、雇用が速報値と変わらず54.0で、9ヵ月ぶりの水準へ上振れしている。新規ビジネスも、2014年9月以来の高水準。ただし、12ヵ月先のビジネス見通しは2012年11月以来で2番目の低い数値にとどまる。
サービス業PMI、2014年半ばのピークを目指す?
(出所:Markit)
3月マークイット総合PMI改定値も59.2と、速報値の58.5から上方修正された。2月の57.2からも上昇し、2014年8月以来の高水準を示す。
発表元であるマークイットのクリス・ウィリアムソン米主席エコノミストは、結果を受けて「新規ビジネスのトレンドはあらゆるサービス・セクターで年初の落ち込みから回復したほか雇用も上向き、経済活動は4−6月期にかけ強含む公算」と評価。ただし「Fedの利上げ見通しを背景にサービス・セクター信頼感は低下し2014年のピークを下回ったままで、仕入れ価格も5年ぶり低水準から回復しつつある」と慎重な見解もにじませた。
——サービス業センチメントは堅調なペースを維持しています。ただし、マークイットのサービス業PMIが示すように、見通しにはやや不安が残る内容。ドル高の影響で企業収益が圧迫される懸念もあり、雇用を中心に上向きトレンドを維持できるか試されます。
(出所:FoundryParkInn/Flickr)
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