Federal Reserve’s LMCI Falls For The First Time Since 2012 In March.
米連邦準備制度理事会 (FRB)が発表した米3月労働市場情勢指数(LMCI)は 0.3ポイント低下した。 2月の4.0ポイントの上昇から一転し2012年半ば以来のマイナス圏へ落ち込み、米3月雇用統計と整合的な結果に。1月も従来の4.8ポイ ントから3.8ポイントの上昇へ大幅に下方修正されたほか、2014年10月と11月が修正された。
バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは、結果を受け「リセッションを受けてLMCIは366ポイント低下した一方、3月の結果は下げ幅を320p巻き戻したに過ぎず2月時点の322pから縮小した」と指摘。少なくとも下げ幅を完全に打ち消すには「約10ヵ月を要するだろう」と試算している。ただし「米国の労働市場は正常な水準に接近しており、上半期の米雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)の平均値が22.5万人増であれば9月利上げの余地が残る」とまとめた。
——米3月雇用統計という憂き目を経て、ダウ平均は一時116.44ドル安を示現してからNY時間の正午過ぎには一時130ドルを超える上げ幅を示現。ドル安を手掛かりに、急回復をみせています。早期利上げ警戒が大きく後退した半面、ニューヨーク連銀のダドリー総裁が「米3月雇用統計の弱さが経済減速に直結するか不透明」と述べ、景気悲観論の後退を誘ったことも材料視されたのでしょう。
ダドリー総裁は不要な懸念を払拭した程度で年内利上げを強調したわけでもなく、ドル高と原油安による逆風に言及した点もポイントが高い。ドル高が経済に「大いなるショック」を与え、原油安も「エネルギー関連の投資を一段と縮小しうる」と述べています。さらに、金融引き締めをめぐり「比較的、緩やかな軌道をたどる」とも発言。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長やフィッシャーFRB副議長の見解通り利上げサイクルで小休止を挟む可能性を示唆しており、こちらも米株を支えたと考えられます。
(カバー写真:Flazingo Photos/Flickr)
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