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1日の決算ラウンドアップ:シェブロン、ニューウェル、ムーディーズ、VF

by • May 1, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1907

Earnings Roundup : Chevron, Newell Rubbermaid, Moody’s, VF Corp.

30日発表の決算をお伝えします。シェブロン、ニューウェル・ラバーメイド、ムーディーズ、VFコープのうち、

▽シェブロン

石油メジャー大手が発表した1−3月(第1 四半期)決算では、純利益が前年同期比43.1%減の25億6700万ドルだった。希薄後の1株当たり利益は1.37ドルと、市場予想の0.79ドルより強い。原油安の影響で原油・関連製品価格の買い取り額が44.2%減の171億9300万ドルとなったため、費用が30.2%減の316億5300万ドルと縮小し予想を上回る利益につながっている。設備投資は8.1%減の85億8300万ドル。売上高は345億5800万ドルで、市場予想の243億7000万ドルを大幅に上回った。

利益の部門別動向は以下の通りで、%は前年比。

・上流部門(生産・探鉱) 63.8%減の15億6000万ドル、生産量は1日当たり4%増の268万石油換算バレル
・下流部門(精製・販売・石油化学) 100%増の14億2300万ドル、原油安でマージン上昇
・その他 17.6%減の4億1600万ドル

なお同社は2014年10−12月期決算を発表した1月、原油安による業績悪化を受けて自社株買いを中断させた。コスト削減で原油安の打撃を抑制したものの、エクソンモービルと同じく売りで反応し株価は一時2.2%落ち込んだ。

▽ニューウェル・ラバーメイド

家庭用品メーカーが発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比2.3%増の5410万ドルだった。調整済み1株当たり利益は0.36ドルとなり、市場予想の0.34ドルより強い。売上高は4.1%増の12億6000万ドルで、市場予想の12億7000万ドルを下回った。買収・部門売却で4.9%ポイント押し上げられたものの、為替差損が5.5%下押ししたという。こうした効果を除くコア売上高は4.7%増となる。営業利益は7.8%増の9820万ドル。営業利益率は7.8%と、前年同期の8.6%から低下した一方、調整済み営業利益率は12.1%と前年同期の11.2%から大きく上昇している。粗利益率は38.8%と、前年同期の37.6%から改善した。

地域別動向、アメリカ大陸は好調もEMEAとアジア太平洋をドル高が直撃。
newell
(出所:Newell Rubbermaid)

2015年の見通しは、据え置いた。売上高につき3.0〜4.0%増(コア売上高は3.5〜4.5%増)、1株当たり利益は2.10〜2.18ドルを予想。為替差損は4.5〜5.5%の下押し、買収・部門売却での押し上げは4.0〜5.0%を見込む。

ベビーカー”アップリカ”やペン”シャーパーズ”を製造する同社は決算に合わせ、2017年までの節減計画を1億5000万ドル引き上げると発表した。これまでの4億7000万〜5億2500万ドルから、6億2000万〜6億7500万ドルへ引き上げている。株価は節減計画を好感し、一時4.5%も急伸した。

▽ムーディーズ

格付け会社が発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比5.5%増の2億3000万ドルだった。希薄後の1株当たり利益は11%増の1.11ドルで、市場予想の1.03ドルより強い。営業利益は11.5%増の3億7130万ドル。為替差損を除く場合は18%増となる。営業費用は14%増の4億9430万ドルだった。

収入は12.8%増の8億6560万ドルで、市場予想の8億2800万ドルを上回った。インベスターズ・サービス部門が13.8%増の6億230万ドル。格付け業務を含む同部門では合併・買収(M&A)が過去2位を記録する勢いのなか、社債格付け部門は13%増の2億9870万ドルを示す。分析部門は12.8%増の2億6330万ドルだった。

2015年は、1株当たり利益見通しを4.55〜4.65ドルで据え置いた。株価は反応薄で、前日比横ばいで推移した。

▽VFコープ

アウトドアの”ノースフェイス”や”ティンバーランド”、ジーンズの”リー”や”セブン”でお馴染みの服飾ブランド大手発表した1−3月(第1四半期)決算では、純利益が前年同期比2.9%減の2億8870万ドルだった。希薄後の1株当たり利益は0.67ドルで、市場予想と一致。売上高は2.0%増の28億3730万ドルとなり、市場予想の28億4000万ドルを小幅に下回った。粗利益率は49.0%で、前年同期の49.4%から低下。利益率そのものの上昇を為替差損が打ち消したという。営業利益は1%減の3億9800万ドル。営業利益率は14.0%と前年同期の14.5%から低下し、為替差損で0.7%ポイント押し下げられた。

売上動向の部門別は、以下の通り。

>アウトドア・アクションスポーツ 2%増の16億690万ドル、為替変動を除くベースで10%増
>ジーンズ 1%増の6億9970万ドル、為替変動を除くベースで6%増
>イメージウェア 7%増の2億8290万ドル、為替変動を除くベースで8%増
>スポーツウェア 3%増の1億4570万ドル、為替変動を除くベースで3%増
>コンテンポラリー・ブランド 11%減の8750万ドル、為替変動を除くベースで7%減
>その他 8%増の2470万ドル、為替変動を除くベースで8%増

2015年の1株当たり利益の伸び率を為替変動を除くベースで従来の12%増から14%増へ引き上げたものの、EPS自体は3.20ドルで据え置いた。決算を受け、株価は一時1.6%下落した。

(カバー写真:Retail Store Windows)

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