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米4月ISM非製造業は5ヵ月ぶり高水準、雇用も良好

by • May 5, 2015 • NewsComments Off1744

ISM Non-Manufacturing Index Hits 5-Month High.

米4月ISM非製造業景況指数は57.8となり、市場予想および前月の56.5を上回った。5ヵ月ぶりの高水準。内訳をみるとビジネス活動のほか新規受注、雇用など主要項目がそろって前月を上回っており、サービス活動の勢いが増してきた様子を示す。詳細は、以下の通り。

ビジネス活動 61.6>前月は57.5、2014年11月以来の高水準
新規受注 59.2>前月は57.8
雇用 56.7>前月は56.6、6ヵ月ぶりの高水準

在庫センチメント 59.5<前月は61.0
仕入れ価格 50.1<前月は52.4
新規輸出受注 48.5<前月は59.0、2014年2月以来で最悪

ISM非製造業景況指数、5ヵ月ぶりの高水準。
ism
(出所:Daiwa Capital Markets)

大和キャピタル・マーケッツのマイケル・モラン米主席エコノミストは、結果を受けて「足元の56台をブレークし直近レンジの上限に接近した」と指摘。雇用と合わせ、全体的なサービス活動の力強さを評価した。

米4月マークイット・サービス業PMI改定値は57.4となり、速報値の57.8から下方修正された。市場予想の57.7を下回っただけでなく、2014年8月以来の高水準を遂げた3月改定値の59.2以下にとどまる。内訳をみると、新規ビジネスが3月改定値で2014年9月以来の上振れを見せた後で鈍化。一方で、雇用は55.0と速報値の55.4から下方修正されたとはいえ前月の54.0を上回っただけでなく2014年6月以来の高水準を達成した。

サービス業PMI、上昇基調に一服感。
markit
(出所:Markit)

米4月マークイット総合PMI改定値は57.0となり、速報値の57.4から下方修正された。3ヵ月ぶり低水準。2014年8月以来の高水準となる3月改定値の59.2を下回ったものの、景気回復サイクル平均55.9を超える水準を保つ。

発表元であるマークイットのクリス・ウィリアムソン主席エコノミストは、結果を受けて「米4月製造業PMI改定値と合わせ、米4−6月期国内総生産(GDP)は3%台への回復が見込まれる」と評価した。また、雇用の伸びに着目し「米4月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)は20万人台を回復するだろう」と予想。米連邦公開市場委員会(FOMC)は、「年内利上げの道筋にあり経済指標次第で9月にも実施するのではないか」との考えを示した。

——景気回復を背景にサービス業は賑わいをみせており、マークイットのウィリアムソン主席エコノミストは再び9月利上げの可能性を点灯させてきました。ドル高に喘ぐ製造業とのかい離は明白なものの、少なくとも米4月ISM製造業景況指数は明るい兆しをみせています。Fedの利上げ開始時期をめぐっては、米4月雇用統計がスマッシュヒットを飛ばすか否かで再び織り込み度が劇的に変わってくるのでしょう。

(カバー写真:Telegraph)

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