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米4月雇用統計、雇用改善の質に課題を残す

by • May 8, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2316

April Jobs Report Leaves Some Room To Improve.

米4月雇用統計は「熱過ぎず冷た過ぎず」、まさにゴルディロックスと呼ぶにふさわしい結果でした。3月の就業者数の減速が西海岸の港湾労働者ストライキや大寒波といった一時要因であることを確認した半面、賃金をはじめいびつな数字が潜んでいます。

特に、以下の点は引き続き雇用改善の質に疑問を残します。

▽賃金は、生産労働者と管理職のかい離が継続
・時間当たり平均労働賃金は前年比は2.2%増
→生産労働者/非管理職の場合は、前年比1.9%増
・週当たり賃金は前年比2.2%増
→生産者/非管理職の場合は、前年比1.9%増

▽フルタイムが減少、パートタイムが増加
・フルタイムは前月比0.2%減の1億2077万人となり5ヵ月ぶりに減少
・パートタイムは1.6%増の2774万人と、3ヵ月ぶりに増加

▽労働人口
・4月は62.8%と約30年ぶり低水準となる3月の62.7%から改善した割に、労働人口は9319万人と、3月の9318万人を超え過去最悪を更新。軍人を除く民間労働人口は前月比0.1%増の1億5707万人となり、3ヵ月ぶりに増加した。

——先日の米新規失業保険申請件数で指摘させて頂いたように、雇用動態の変化にも注意したい。1−3月期に企業決算の生命線である売上の伸び鈍化を確認するなか、賃金だけでなくフルタイムとパートタイムの雇用増減に変化が訪れる余地を残します。

(カバー写真:Jacob Emrani)

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