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米5月ミシガン大消費者信頼感、新緑の季節に7ヵ月ぶり低水準

by • May 15, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off1563

Consumer Sentiment Plummets To 7-Month Low In May.

米5月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値は88.6となり、市場予想の95.8を下回った。前月の95.9にも届かず。新緑の季節を迎えつつ米4月雇用統計が示すように賃金の伸びは力不足で、米4月小売売上高でも消費の芽吹きがみえないなか、2014年10月以来の水準へ落ち込んだ。前月からの低下幅は7.3で、2012年12月以来で最大となる。現況指数が99.8となり、前月の107.0から急低下。見通し指数も81.5と、前月の88.3を大幅に下回った。

インフレ見通しは1年先が2.9%となり前月の2.6%から上昇しながら、3月の3.0%には届いていない。5−10年先も2.6%から2.8%へ上方修正された。

ミシガン大学のエコノミスト、リチャード・カーティン氏は結果を受け「年齢、所得などに関わらず広い範囲で下振れを確認した」と指摘。もっとも「消費や住宅投資の減速を示唆するものではなく、経済成長が過去数年間と同じく小幅にとどまるとの現実を受け止めつつある証左」と説明している。

新緑が香る季節が到来したものの、センチメントはクールダウン。
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(出所:My Big Apple NY)

項目別をみると、1年先の家計見通し指数は122となり、前月から2ポイント低下。「良くなる」が35%と前月から2ポイント低下しており、「悪化する」は13%で前月に並ぶ。1年先のビジネス活動見通し指数は106%で、前月から9ポイントも低下。「良くなる」が27%と前月の30%を下回ったほか、「悪化する」が21%と前月の15%から上昇し、「良くなる」と「悪化する」のスプレッドが縮小した。全体的に楽観度の後退が見て取れる。

購入活動をめぐり「自動車を購入するのにタイミング」について「良い」は66%と前月の71%から低下、「悪い」は25%で前月と横ばい。米4月新車販売台数の減速と整合的で、購入に前向きな姿勢が後退している。一方で「住宅を購入するのにタイミング」は81%と前月から1ポイント上昇し、4ヵ月ぶり高水準だった。「悪い」は17%で前月と変わらず。米3月中古住宅販売件数が大幅増加したように、利上げ前の駆け込み需要もあって住宅購入には引き続き積極的なスタンスが浮かび上がった。

(カバー写真:odg superstation/Flickr)

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