Dallas Fed Manufacturing Index Fell, But Shows Some Good Signs.
米10月ダラス連銀製造業景況指数はマイナス12.7となり、市場予想のマイナス6.5から悪化した。原油安の再燃や中国景気減速への懸念を背景に前月のマイナス9.5から下げ幅を拡大し、8月のマイナス15.8に寄せている。テキサス州など石油生産地を含むダラス連銀の製造業マインドは、10ヵ月連続で分岐点割れを維持。項目別では、新規受注の落ち込みが目立ったほか受注伸び率も弱い。ただ生産、雇用、在庫、設備投資は改善した。内訳は、以下の通り。
新規受注 マイナス7.6、3ヵ月連続で分岐点割れ<前月は4.6
生産 4.8、2ヵ月連続で分岐点に乗せ年初来で最高>前月は0.9
出荷 6.4、2ヵ月連続で分岐に乗せ年初来で最高>前月は0.9
稼働率 8.6、2ヵ月連続で分岐点に乗せ年初来で最高>前月は4.9
設備投資 マイナス0.4、2ヵ月連続で分岐点割れ>前月はマイナス8.0
在庫 マイナス0.6、3ヵ月ぶりに分岐点割れ>前月はマイナス1.0
雇用 0.3、6ヵ月ぶりに分岐点を回復>前月はマイナス6.1
賃金 17.9、分岐点乗せを維持>前月は15.6
平均労働時間 マイナス1.7、2ヵ月連続で分岐点割れ>前月はマイナス11.1
仕入れ価格 マイナス1.2、3ヵ月連続で分岐点割れ<前月はマイナス0.3
販売価格 マイナス9.5、11ヵ月連続で分岐点割れ>前月はマイナス10.9
6ヵ月見通しは4.1となり、前月の4.8を小幅に下回った。6ヵ月連続で分岐点に乗せたなかで2番目に低い。ただ項目別にみると楽観的な内容で賃金、平均労働時間、仕入れ価格が前月以下にとどまった程度。そのほか生産、稼働率、新規受注、出荷、在庫、雇用、設備投資など軒並み上昇していた。
見通し指数は小幅低下も、内容はヘッドラインと同じく改善を示唆。
(出所:Federal Reserve Bank Of Dallas)
——米10月NY連銀製造業景況指数、米10月フィラデルフィア連銀製造業と歩調を合わせ分岐点割れを維持しました。米10月カンザスシティ連銀製造業景況指数が改善をみせたものの、製造業センチメントはドル高、世界景気の減速、原油安を背景に弱いまま。今後は中国人民銀行の追加利下げや欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測で需要が喚起される期待が高まる半面、米決算発表を踏まえると米国内景気に不安が残る。年末にかけ製造業活動が上向くか、今後は米国の環境も重要視されるでしょう。
(カバー写真;David DeHetre/Flickr)
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