ISM Non-Manufacturing Dropped To 6-Month Low.
米11月ISM非製造業景況指数は55.9となり、市場予想の58を下回った。10月の59.1以下となり、6ヵ月ぶりの低水準。製造業景況指数が2009年以来の分岐点割れを示した余波がサービス活動にも波及しつつあるようだ。
内訳をみると、ビジネス活動をはじめ新規受注、雇用など主要項目がそろって下向いた。前月値を下回ったのは、在庫センチメントと仕入れ価格となる。詳細は、以下の通り。
・在庫センチメント 63.5>前月は63.0で5ヵ月ぶり低水準、6ヵ月平均は64.8
・ビジネス活動 58.2<前月は63.0、6ヵ月平均は57.9
・新規受注 57.5<前月は62.0、6ヵ月平均は60.3
・雇用 55.0<前月は59.2で2005年8月以来で2番目の高水準、6ヵ月平均は56.8
・新規輸出受注 49.5、7ヵ月ぶりの分岐点割れ<前月は54.5、6ヵ月平均は52.8
・仕入れ価格 50.3、3ヵ月ぶりに分岐点乗せ>前月は49.1、6ヵ月平均は50.9
バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは、結果を受け「ヘッドラインは低下したものの雇用は分岐点乗せを維持しており、当方の米11月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)予想である20万人増、失業率4.9%を維持する」とまとめた。
▽米10月製造業受注、市場予想上回るもコア資本財出荷は軟調
米10月製造業受注は前月比1.5%増となり、市場予想の1.4%増を上回った。前月の0.8%減(1.0%減から上方修正)より強く、3ヵ月ぶりに増加。企業の設備投資を示す民間航空機を除く非防衛財(コア資本財)は1.3%増となり、前月の0.5%増に続きプラスを維持。ただし、国内総生産(GDP)に反映されるコア資本財の出荷は0.5%減と、前月の0.8%増から減少に転じた。
――サービス業とデカップリングしたかに見えましたが、海外需要の鈍化やドル高もあって企業収益が芳しくない事情を反映し、拡大ペースが落ち込みました。欧州中央銀行(ECB)や中国人民銀行の追加緩和が世界経済を支え切れるのか、サービス業には一抹の不安が残ります。
(カバー写真:Wim de Jong/Flickr)
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