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ISM非製造業景況指数、マークイットは12月にそろって前月から鈍化

by • January 7, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off1809

Service Sector Sentiment Slows In December.

米ISM非製造業景況指数やマークイットが発表した景況感指数をおさらいしていきます。

米12月ISM非製造業景況指数は55.3となり、市場予想の56.0を下回った。11月の55.9以下となり、2014年4月以来の低水準に並ぶ。前月に続き、製造業景況指数が2009年以来の分岐点割れを示した余波がサービス活動にも波及しつつあるようだ。

内訳をみると、ヘッドラインを押し下げたのは在庫や仕入れ価格、受注残、入荷時間であり、ビジネス活動をはじめ新規受注、雇用など主要項目はそろって上向いた。サービス業のさらなる鈍化を示したと判断しづらい。詳細は、以下の通り。

・ビジネス活動 58.7>前月は58.2、6ヵ月平均は61.5
・新規受注 58.2>前月は57.5、6ヵ月平均は60.3
・雇用 55.7>前月は55.0、6ヵ月平均は57.3

・新規輸出受注 53.5>前月は49.5、7ヵ月ぶりの分岐点割れ、6ヵ月平均は52.8
・在庫変化 53.0<前月は54.5、6ヵ月平均は53.8
・仕入れ価格 49.7<前月50.3で3ヵ月ぶりに分岐点乗せ、6ヵ月平均は50.3

バークレイズのジェシー・ヒューウィッツ米エコノミストは、結果を受け「ヘッドラインは低下したものの雇用は分岐点乗せを維持しており、当方の米11月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)予想である20万人増、失業率4.9%を維持する」とまとめた。

▽米12月マークイット製造業PMI・確報値は上方修正も、約2年ぶり低水準

米12月マークイット・サービス業PMI確報値は54.3となり、市場予想の54.0を超え速報値の53.7から上方修正された。ただ前月の56.1を下回り、1年ぶりの低水準。統計が開始した2009年後半からの平均値55.8にも届いていない。内訳をみると、新規ビジネスや生産がそれぞれ11ヵ月間で最低を迎えた。製造業と合わせた総合PMIは54.0と速報値の53.5から上方修正したが、前月の55.9から低下。1年ぶり低水準を示す。

クリス・ウィリアムソン主席エコノミストは、結果を受けて「製造業と同じくサービス業もモメンタムを失いつつある」と指摘した。米10-12月期国内総生産(GDP)は1.9%増を見込みつつ「2015年の最終月に弱さを確認し、2016年の動向に疑問を投げかける」とコメント。雇用も力強い伸びの兆候が表れるとはいえ「米大統領選、ドル高、世界経済への懸念、金融政策をめぐり企業は採用活動を手控えるとみられ、12月の非農業部門就労者数も前月比17.5万人増と2015年の11ヵ月間の平均20万人増以下」と予想する。米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げについても「景気鈍化の度合いを確認するまで、追加利上げを手控える」と結んだ。

ISMとマークイット、直近はそろって下向き。
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(作成:My Big Apple NY)

——米12月ISM非製造業景況指数は2014年4月以来の水準に下振れし、米12月マークイット製造業PMI・確報値も上方修正されたとはいえ1年ぶりの低水準でした。製造業の圧迫に無傷かと思われたサービス業に不穏な影が差し、百貨店大手メイシーズのほかヤフーも人員削減の可能性が伝えられています。新年早々、雇用関連には暗いニュースが飛び込んでおり雇用に関し過度に楽観へ傾きづらい様相を呈してきました。フィッシャー米連邦準備制度理事会(FRB)副議長の発言など「年4回の利上げ」発言を踏まえれば米12月雇用統計が好調だとしても、年明け1月から弱含みとなるリスクが点灯しつつあります。

(カバー写真:Lars Plougmann/Flickr)

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