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米1月マークイット製造業PMI・速報値、約3年ぶりの低水準から回復

by • January 25, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off2901

Markit Manufacturing PMI Bounces Back In January.

米1月マークイット製造業PMI・速報値は52.7となり、市場予想の51を上回った。2012年10月以来の水準へ落ち込んだ前月の51.2からも、改善。内訳をみると生産が前月の2013年10月以来の弱含みをみせた52.5から54.0、新規受注も2009年9月以来の水準へ落ち込んだ50.2から53.7へ上昇した。新規輸出受注も前月の50.2から51.3へ上向き、外需の低下一服を示す。ただし、雇用は52.6と前月の53.1から鈍化した。

マークイット製造業PMI、約3年ぶり低水準から回復。
markit
(出所:Markit)

マークイットのクリス・ウィリアムソン主席エコノミストは、結果を受け「製造業者は外需の改善を受けて新規受注や生産が上向き、中国の景気減速懸念を払拭させたようだ」と振り返る。ただし雇用が低下しており、「株安や経済指標の弱含みが重しとなった」と指摘。足元の景気減速懸念が行き過ぎと判断するのは時期尚早との考えを示した。

▽米12月景気先行指数、3ヵ月ぶりに低下

米12月景気先行指数は前月比0.2%低下の123.7となり、市場予想に並んだ。前月の0.5%の上昇に届かず、3ヵ月ぶりに低下。内訳をみると、全体的にまちまち。上昇した項目は寄与度が高い純から長短金利スプレッド、信用、消費財受注、非防衛財受注が支えた。平均労働時間は、2ヵ月連続で横ばい。建設許可と株式指数が低下に転じたほか、新規失業保険申請件数、消費者見通し、ISM製造業景況指数が弱かった。

一致指数は0.1%上昇の113.3となり、7ヵ月連続で上昇。遅行指数は0.2%上昇の119.9と上昇トレンドを維持した。

発表元であるカンファレンス・ボードのエコノミスト、アタマン・オジルディリム氏は、結果を受け「建設許可や製造業の新規受注が押し下げ低下したが、短期的には緩やかな成長を示す」と楽観的に結んだ。

――米1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数と歩調を合わせ、マークイット製造業PMI・速報値は改善しています。米1月NY連銀製造業景況指数や米12月鉱工業生産の結果とは、正反対に。米12月景気先行指数も、ISM新規受注は低下基調をたどっています。どちらが実体経済を表しているのか、今度続く連銀製造業景況指数を見極めていくべきでしょう。

(カバー写真:Rob./Flickr)

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