Wall Street Expects Only Two Rate-Hikes This Year.
CNBC恒例、米連邦公開市場委員会(FOMC)直前のFedサーベイで27日に据え置きを決定するのは織り込み済みでした。40名のエコノミストをはじめストラテジスト、マネー・マネージャーなどを対象とした調査で、焦点は次の一手に他なりません。回答者のうち74%は、世界同時株安の局面でも「利上げ」を予想していました。問題はいつか、ですよね?気になる内容は、以下をご笑覧下さい。
1)12月の利上げは正しかったか否か
・正しかった 80%
・間違いだった 15%
2)1月に利上げをするか
・する 0%
・しない 100%
3)2016年の利上げ回数、中央値
・1月は2回<前回は3回
4)金融政策、次の一手
・利上げ 74%
・利下げ 18%
・マイナス金利 0%
・量的緩和第4弾(QE4) 8%
ジョージ・ソロス氏が予想する利下げ、レイ・ダリオ氏が予想するQE4の見方は少数派。
(出所:CNBC)
5)バランスシートの縮小時期、中央値
・12月は2017年2月<12月は2016年12月
6)Fedの利上げ終了着地点
・1月は2.56%<12月は2.58%
7)米株安の影響
・利上げ先送り 56%
・影響なし 36%
・利下げ/QE 5%
8)S&P500見通し(25日の引け値は1877)
・2016年末 1月は2035、25日引け値から8%上昇へ<12月は2140
・2017年末 1月は2158、25日引け値から15%上昇へ<12月は2223
9)米10年債利回り見通し(25日の引け値は2.01%)
・2016年末 1月は2.51%<12月は2.67%
・2017年末 1月は2.67%<12月は3.09%
10)GDP見通し
・2016年 1月は2.17%<12月は2.60%、2015年1月は2.80%
・2017年 1月は2.31%<12月は2.45%
11)金融市場のボラティリティ急伸の理由、5点満点
・原油安 4.3
・中国 3.8
・世界景気の減速 3.6
・Fedの利上げ 2.9
12)1年先の景気後退リスク
・1月は24.1%、約3年ぶりの高水準>12月は22.9%
——やっぱり、年内の利上げ回数予想は前回の3回から2回へ下方修正されました。次回利上げも前回の回答中央値の4月から5月へ後ろ倒しされ、原油安および世界同時株安がウォールストリートから楽観的思考を奪ったかのようです。S&P500見通しはプラス・リターンを見込んでいるとはいえ、2015年12月Fedサーベイ時点から下方修正。米10年債利回りは利上げ開始にも関わらず大幅に下方修正され2017年になっても3%に届かないという見通しのところ、インフレの芽吹きが予想されていません。イエレンFRB議長にとっては、12月利上げが「間違いではなかった」という回答が圧倒的多数だったことこそ、救いでしょう。
(カバー写真:Naoki Nakashima/Flickr)
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