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米2月NAHB住宅市場指数、株安と悪天候が災いし9ヵ月ぶり低水準

by • February 17, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off2023

NAHB Housing Index Drops To 9-Month Low.

米2月NAHB住宅市場指数は58となり、市場予想の60を下回った。前月の61(60から上方修正)以下となり、2015年5月以来の低水準。株安で資産効果への期待が剥落したほか北東部などの悪天候がセンチメントを押し下げたとみられる。同年9月に10年ぶりで最高に達した65で、一旦のピークアウトを示した。

内訳をみると、一戸建て現況指数が65となり前月の68から低下した。景気回復サイクルで最高だった2015年9月の70から下放れしつつある。一戸建て見通し指数は65と、前月の64から上昇。ただし、少なくとも2005年10−12月期以来の水準を達成した同年9月の75から遠ざかったままだ。見込み客指数は39と、2015年5月以来の水準へ急落している。2014年9月以来で最高を示した2015年11月の48を下回った水準を維持した。

今回は、見込み指数が一段と低下。

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(作成:My Big Apple NYが作成)

4大地域別での住宅市場指数は、全て低下。前月の3地域から増加した。1月に唯一上昇していた中西部は前月から2ポイント低下の57だったほか、北東部は45と前月の47以下となり3ヵ月連続で分岐点の50割れ。石油生産地が集まる南部は57で、直近で最低を更新した。西部は68と、6ヵ月ぶりの低水準となる。

発表元である全米ホームビルダー協会(NAHB)のエド・ブレイディ会長は、結果を受け「コスト上昇のほか、原材料と人材の不足が主因で低下した」と振り返る。もっとも強気姿勢は不変で、「見通し指数は改善するだろう」と付け加えた。デビッド・クロウ主席エコノミストは「建築業者のセンチメントは、経済指標の下振れを反映している」と指摘。基本的にファンダメンタルズは「住宅市場が成長し続ける状態にある」とし、「低水準にある住宅ローン金利のほか世帯形成の改善、大いなるペントアップ・ディマンドが年内の住宅市場を支える」と結んだ。

――米2月NAHB住宅市場指数は、住宅ローン金利が2013年以来の低水準を迎えるなかで下振れしました。MBA住宅ローン申請件数指数で新規が伸び悩むように、住宅市場の勢いが薄れつつある実態を示します。もっとも米12月建設許可件数は良好で、建設中件数も2009年以来の水準を回復中。在庫が増加すれば価格を抑制し、潜在顧客が戻ってくる可能性を高めます。

(カバー写真:Mary Molinaro/Flickr)

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