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米2月中古住宅販売成約件数指数、大幅に上昇し前月の低下を相殺

by • March 29, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off1659

Pending Home Sales Surge In February.

米2月中古住宅販売成約件数指数は前月比3.5%上昇の109.1となり、市場予想の1.2%の上昇を超えた。前月の3.0%の低下(2.5%の低下から上方修正)を相殺し、過去6ヵ月で3回目の上昇を示す。季節調整前の前年比では5.1%上昇し、市場予想の0.4%の低下より格段に強い結果となった。約1年半ぶりにマイナスに転じた前月の1.5%の低下(0.9%の低下から下方修正)を完全に打ち消している。

4大地域別では、3地域で上昇。前月は、全て低下していた。今回は中西部が11.4%と急伸し、前月の低下を全て帳消しとしている。石油生産地が集まる南部も2.1%上昇、西部も0.7%上昇し、それぞれ前月からプラスに反転した。一方で北東部は0.2%低下し、前月に続きマイナスをたどった。

発表元である全米リアルター協会(NAR)のローレンス・ユン主席エコノミストは、結果を受け「冬場に変動が激しくなったものの、住宅ローン金利が約1年ぶりの水準へ低下したため顧客が戻ってきた」と振り返る。ただし「在庫が増加しなければ、販売件数は横ばいにとどまる可能性がある」とも付け加えた。

なお中古住宅販売成約件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡しの件数を示す。従って、成約件数の約80%が1-2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる。

――米2月中古住宅販売成約件数指数は、世界同時株安に揺れながら底堅さを示した米2月新築住宅販売件数と足並みをそろえ、米2月中古住宅販売件数と対照的です。住宅ローン金利低下の恩恵が利いたようで、堅調な労働市場も寄与したことでしょう。ただし、金利が再び上向くなかでMBA住宅ローン申請件数指数の新規は直近で伸び悩んでおり、住宅市場が前年を超える勢いを示すかは疑問の余地が残ります。

(カバー写真:Kansas Sebastian/Flickr)

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