Markit PMI Edged Down To The Lowest Since September 2009.
米5月マークイット製造業PMI・速報値は50.5となり、市場予想の51を下回った。前月の50.8にも届かず、2009年9月以来の水準へ低下し金融危機以前の平均値54.1が遠ざかった。内訳も、さえない。生産は前月の50.3から49.1と分岐点を割り込んだ上、2009年9月以来で最低を示した。新規受注も前月の52.0を下回り51.6となり、景気回復サイクルで最低に近い。一方で、雇用は前月の50.2から51.1へ改善。新規輸出受注も前月の48.6から49.6と分岐点割れを維持しつつ、下げ幅を 縮めた。
マークイット製造業PMI、分岐点割れに接近。
（出所：My Big Apple NY）
マークイットのクリス・ウィリアムソン主席エコノミストは、結果を受け「弱い製造業活動は1－3月期に失望に終わった米経済の回復力に疑問を呈する」と振り返った。生産や受注残が金融危機以来で最低を示すなか、4－6月期も「製造業が経済の足を引っ張り、サービスに依存せざるを得ない」と指摘。雇用が前月から上向いたものの「雇用統計での製造業の減少に整合的な水準」と評するにとどまり、慎重な見方を維持した。
――米5月NY連銀製造業景況指数や米5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数が示すように、製造業マインドは3月を頂点に再び下振れしています。米5月ISM製造業景況指数まで、2ヵ月ぶりに分岐点を割り込むのか懸念が高まる状況。製造業景況指数が不吉なサインを点灯させるように、米成長は1－3月期に続き期待外れに終わるのでしょうか。
ISM製造業景況指数とGDPの相関関係は、高いことが分かります。
（作成：My Big Apple NY）
GDPに占める製造業の割合は2015年末時点で12％と2009年7－9月期以来の低水準ながら、成長率との相関性を踏まえると製造業活動は見捨てておけません。
（カバー写真：bambe1964/Flickr）
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