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米5月リッチモンド連銀製造業景況指数、3ヵ月ぶりに分岐点割れ

by • May 25, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off2449

Richmond Fed Manufacturing Survey Contracts Again.

米5月リッチモンド連銀製造業景況指数はマイナス1となり、市場予想の8を下回った。前月の14および2010年4月以来の高水準となった前月の22から急低下し、3ヵ月ぶりに分岐点を割り込んだ。内訳をみると出荷と稼働率が3ヵ月ぶりに分岐点割れへ落ち込み、新規受注は分岐点へ切り返した。雇用や平均労働時間も、前月以下に。一方で在庫のほか、仕入れ価格と販売価格のみが上昇していた。項目別の詳細は、以下の通り。

・新規受注 0、3ヵ月連続で分岐点確保<前月は18、6ヵ月平均は8
・出荷 マイナス8、3ヵ月ぶりに分岐点割れ<前月は14、6ヵ月平均は3
・稼働率 マイナス6、3ヵ月ぶりに分岐点割れ<前月は18、2010年4月以来の高水準、6ヵ月平均はマイナス4
・在庫/最終財 19>前月は14、2014年7月以来の低水準、6ヵ月平均は24

・雇用 4、4ヵ月ぶりの分岐点割れを視野<前月は8、6ヵ月平均は9
・平均労働時間 6、4ヵ月ぶりの低水準<前月は9、6ヵ月平均は9
・賃金 15=前月は15、2010年4月以来の高水準、6ヵ月平均は16

・仕入れ価格 1.27%、2014年11月以来の高水準>前月は1.07%、6ヵ月平均は0.67%
・販売価格 0.77%、2014年11月以来の高水準>前月は0.45%、6ヵ月平均は0.27%

リッチモンド連銀よ、お前もか。
richmond
(出所:Federal Reserve Bank of Richmond)

6ヵ月先見通しは、低下した項目が優勢だった。稼働率をはじめ新規受注、雇用、賃金、設備稼働率が弱い。一方で上昇した項目は出荷、受注残、平均労働時間となる。価格は販売、仕入れそろって上向いた。

米5月マークイット製造業PMIの鈍化、米5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数をはじめとした景況指数と足並みをそろえ、リッチモンド連銀製造業景況指数も分岐点割れしました。ドル高と原油安が一服したものの、なかなか明るい兆しは見えません。米1~3月期国内総生産(GDP)速報値で企業の設備投資を表す機器(機材、機械を指す)投資は2期連続、構築物(工場、倉庫など建物)投資は3期連続で減少していましたが、4月以降の回復に疑問を残します。

(カバー写真:Will Fisher/Flickr)

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