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米8月小売売上高、予想以下で失望を誘う

by • September 23, 2016 • Finance, Latest NewsComments Off961

Retail Sales Disappoint In August.

米8月小売売上高と米4~6月期経常収支をおさらいしていきます。

米8月小売売上高は前月比0.3%減と、市場予想の0.1%減より下げ幅を広げた。前月の0.1%増(±0%から上方修正)から減少へ反転。米8月新車販売台数が1700万台を割り込んだ事情を反映した格好だ。自動車を除いた場合も0.1%減となり、市場予想の0.2%増に反する結果となった。前月の0.4%減(0.3%減から上方修正)に続きマイナスに落ち込んでいる。国内総生産(GDP)の個人消費のうち26%を占めるコア小売売上高(食品サービス、自動車、燃料、建築材を除く)は0.1%減と、前月の±0%から弱含み。米7〜9月期は4~6月期の4.4%増から2%台へ押し返される見通しだ。

内訳をみると、主要13カテゴリー中で4項目増加し前月の5項目を下回った。今回は外食が牽引したほか、服飾、食品・飲料が強い。一方で雑貨が大きく低下したほか、スポーツ衣料/書籍/趣味、建築材、自動車、ガソリンが足を引っ張った。項目別の詳細は、以下の通り。

(プラス項目)
・外食→0.9%増>前月は±0%、6ヵ月平均は0.3%増
・服飾→0.7%増>前月は0.6%減、6ヵ月平均は±0%
・食品/飲料→0.3%減>前月は0.4%減、6ヵ月平均は0.2%増
・電気製品→0.1%増>前月は0.1%減、6ヵ月平均は0.1%増

・一般小売→±0%>前月は0.1%増、6ヵ月平均は±0%
(*百貨店は0.6%減<前月は0.4%減、6ヵ月平均は0.4%減)

(マイナス項目)
・ヘルスケア→0.1%減<前月は0.5%増、6ヵ月平均は0.7%増
・非店舗(オンライン含む)→0.3%減<前月は0.7%増、6ヵ月平均は1.0%増
・家具→0.7%減<前月は1.1%減、6ヵ月平均は0.1%増

・ガソリンスタンド→0.8%減>前月は2.6%減、6ヵ月平均は0.1%増
・自動車/部品→0.9%減>前月は1.7%増、6ヵ月平均は0.1%増
・建築材/園芸→1.4%減<前月は0.7%減、6ヵ月平均は0.5%減

・スポーツ衣料/書籍/趣味→1.4%減>前月は2.1%減、6ヵ月平均は0.1%減
・雑貨類→2.4%減<前月は0.3%増、6ヵ月平均は0.2%増

前年比は、引き続き伸び悩み。

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(作成:My Big Apple NY)

——米8月小売売上高は新車販売台数が弱く、さらにはiPhone 7が発売されたとはいえ電化製品の伸びも力強さに欠け、7~9月期GDPのうち個人消費はバークレイズによると2.5%増にとどまる見通し。従って米7~9月期GDPは3%割れの公算が大きい。

▽米4~6月期経常収支、一時所得黒字拡大で赤字縮小

米4~6月期経常収支は1199億ドルの赤字となり、市場予想の1210億ドルの赤字を下回った。前期の1318億ドルの赤字(1247億ドルから修正)も下回っている。一次所得収支(対外金融債権、債務から発生する利子、配当などの収支状況)が429億ドルの黒字と、前期の340億ドルを上回ったことが寄与。財・サービス収支つまり貿易収支は1252億ドルと、前期と変わらず。4~6月期の経常赤字は国内総生産(GDP)比2.6%となり、前期の2.9%から縮小した。

(カバー写真:successtory/Flickr)

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