New Home Sales Fall To 10-Month Low. Rate On Higher Mortgage Rates.
米12月新築住宅販売件数、米11月住宅価格指数、米12月貿易収支・速報値、米1月マークイット・サービス業PM速報値、米1月カンザスシティ連銀製造業景況指数をおさらいしていきます。
米12月新築住宅販売件数は年率53.6万件と、市場予想の58.8万件を下回った。前月の59.8万件を10.4%下回り、2月以来の低水準。金利上昇が敗因となり、減少率は2015年3月以来で最大を示す。4大地域別では、1地域のみ増加。前月の2地域から減少した。今回は北東部のみ48.4%増の4.6万件と、中西部は41.0%減の4.9万件と、前月の増加を打ち消した。西部は1.3%減の15.6万件と、2ヵ月連続で減少した。
新築住宅販売件数、前月から減少も高止まりを維持。
(作成:My Big Apple NY)
在庫総数は25.9万件と、前月の24.9万件を4.0%上回り5ヵ月連続で増加した。在庫相当は販売件数の伸びが在庫を超えたため、前月の5.0ヵ月から5.8ヵ月へ延び足元で最長となる。中央価格は32.25万ドルと前年比では7.9%上昇し、過去最高を遂げた9月の水準へ接近。前月比では4.3%上昇し、前月分の下落を打ち消した。
▽米11月住宅価格指数は上昇トレンドを維持、前年比でも6%超え
米住宅金融公社(FHFA)が発表した米11月宅価格指数は前月比0.5%上昇し、市場予想の0.4%を上回った。住宅在庫の逼迫を背景に前月の0.3%(0.4%から下方修正)を超え、23ヵ月連続でプラスを示す。前年比は6.1%上昇し、年初来の高い伸びを維持した。国勢調査ベースの9地域別では、前月に続き6地域で上昇した。
FHFAが公表する住宅価格指数は、米連邦住宅貸付機関監督局(OFHEO)傘下のFHFAの場合はプライム層向けの住宅価格がメインで、融資額が政府保証機関(GSE)の買取基準額を超えるジャンボ・ローンや、低所得者層向けのサブプライムを含んでいない。従ってS&Pケース/シラー住宅価格指数とは対象が異なり、数字自体は現状より強めの数字が出ると言われている。こうした背景からFHFAは2011年6月分から、フレディマックやファニーメイなどGSE以外のローンを含んだ住宅価格指数を拡大版として、公表を開始した。
――米12月消費者信頼感指数で住宅購入見通しが上向いた半面、住宅価格の値上がりに加え金利上昇が仇となり大幅に減速しました。米12月中古住宅販売件数は在庫逼迫が鈍化の一因を担っていましたが、新築ではむしろ在庫は徐々に増加しつつあり少なくとも価格の調整が必要である実態が浮き彫りとなりました。
▽米12月貿易収支速報値、輸出が増加しほぼ予想と一致
米12月貿易収支・速報値は650.00億ドルの赤字となり、市場予想の653億ドルを下回った。ただ、直近で最大だった前月の653.04億ドルに近い水準を維持している。輸出が前月比3.0%増の1252.24億ドルと、増加に反転。産業材や自動車、消費財が支えた。輸入1.8%増の1905.23億ドル。食品、産業材、自動車などが牽引した
▽米1月マークイット・サービス業PMI速報値、15年11月以来の高水準
米1月マークイット非製造業PMI速報値は55.1と、市場予想の54.4を上回った。前月の53.9を超え、2015年11月以来の高水準。内訳では、新規受注と雇用が2015年後半以来の水準へ上向いた。製造業と合わせた総合指数は55.4と前月の54.1を上回り、2015年11月以来のレベルに達した。
クリス・ウィリアムソン主席ビジネス・エコノミストは、結果を受け「製造業景況指数と並んで力強く、米国内総生産(GDP)換算では2.5%を超える成長を示唆する」と評価した。雇用も明るいトレンドを現わし、米連邦市場公開市場委員会(FOMC)の利上げは「これ稀以上の年3回ペースとなるか見極めたい」と結んだ。
マークイット・サービス業PMI、
(作成:My Big Apple NY)
▽米1月カンザスシティ連銀製造業景況指数、約2年ぶりの高水準を確保
米1月カンザスシティ連銀製造業景況指数は9となり、市場予想の8を上回った。前月に並び(11から下方修正)、原油先物相場が崩れたばかりの2014年11月以来の高水準を維持した。内訳をみると新規受注と出荷が2桁の上昇を遂げたものの、雇用や輸出のほか仕入れ価格などが低下した。
(カバー写真:Roger Mommaerts/Flickr)
Comments
米10~12月期GDP速報値、純輸出が押し下げ民間投資の回復を抑制 Next Post:
就任1週間、トランプ氏が署名した米大統領令を振り返る