Consumer Price Index Unexpectedly Falls First Time In 13 Months.
米3月消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%低下し、市場予想の±0%から下振れした。2月の0.1%はもちろん、2013年2月以来の強い伸びを示した1月の0.6%から大幅減速し、13ヵ月ぶりのマイナスを示す。原油先物が50ドル台を割り込んだ影響で、エネルギーが3.2%低下し、前月の1.0%から下げ幅を広げた。ガソリン価格も6.2%低下し、前月の3.0%低下からさらに大きく落ち込んだ。エネルギー情報局(EIA)によると、ガソリン平均価格は3月に一時2.315ドルをまで下落しつち2月の2.3ドル割れを回避したが、全体的に軟調だった。一方で、食品・飲料は0.3%の上昇、3ヵ月連続でプラスを保つ。
CPIコアは前月比0.1%低下し、市場予想の0.2%の上昇から転じた。2011年8月以来の高水準に一致した1月の0.3%の上昇、2月の0.2%の上昇にも届かず。2010年1月以来のマイナスを示す。項目別では、サービスが0.1%低下し、直近で久々にマイナスに転じた。帰属家賃が0.2%上昇しプラス圏を維持したものの、服飾が0.7%と3ヵ月ぶりに低下に反転。娯楽も±0%と上昇基調を4ヵ月で止めた。燃料価格の落ち込みを一因に、輸送は1.4%低下し前月の0.5%を含め2ヵ月連続でマイナス。新車が0.3%低下し2ヵ月連続で落ち込み、中古車に至っては0.9%の低下と減速が著しい。航空運賃も0.4%上昇したものの、前月の2.4%から鈍化した。
CPIは前年比で2.4%上昇し、市場予想の2.6%を下回った。2011年8月以来の高水準を示した前月の2.7%からも鈍化している。コアCPIは2.0%上昇し、こちらも市場予想の2.2%並びに2.3%に届かず。2015年11月以来の水準へ上昇率を縮小させた。
CPIの上振れは、一時的にとどまるのか。
(作成:My Big Apple NY)
――米3月CPIは予想外に下振れし、米3月生産者物価指数や米3月輸入物価指数と合わせインフレの減速を示しました。FF先物市場では2017年の利上げ織り込み度につき、年内あと1回が40%、2回が30%、据え置きが3月FOMC議事録発表後の12%から徐々に上昇し18%となっています。米3月小売売上高の減速と合わせ、アトランタ連銀の米1~3月期国内総生産(GDP)予測値は従来の0.6%増→0.5%増、NY連銀も従来の2.8%増→2.6%増へ下方修正してきました両者のかい離は一向に縮小する気配はありませんが、来週25日に予定する米1~3月期GDP速報値で、どちらの予測値が正しいか判明します。
(カバー写真:Franck Vervial/Flickr)
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