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米5月ISM製造業景況指数、4ヵ月ぶりの低水準とほぼ変わらず

by • June 2, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off1854

ISM Manufacturing Index Holds Steady In May.

米5月ISM製造業景況指数、米5月マークイット製造業PMI確報値、米4月建設支出をおさらいしていきます。

米5月ISM製造業景況指数は54.9となり、市場予想並びに前月の54.8を上回った。4ヵ月ぶり低水準と、ほぼ変わらず。ロシアゲートや税制改革の遅れなどを背景に、2014年 8月以来の高水準に達した1月の57.7でいったんのピークアウト感を示唆している。ただし、9ヵ月連続で分岐点に乗せた。内訳をみると、新規受注や雇用、仕入れ価格が低下した。一方で生産のほか新規輸出受注、在庫は上向いた。詳細は、以下の通り。

・生産 57.1、9ヵ月連続で分岐点乗せ>前月は58.6、6ヵ月平均は59.5
・新規受注 59.5、9ヵ月連続にて分岐点乗せ>前月は57.5と5ヵ月ぶりの低水準、6ヵ月平均は61.2
・雇用 53.5、9ヵ月連続にて分岐点乗せ>前月は52.0、6ヵ月平均は54.6

・在庫 51.5、2ヵ月連続で分岐点乗せ、3ヵ月ぶりの水準に並ぶ>前月は51.0、6ヵ月平均は49.8
・新規輸出受注 57.5<前月は59.5と2013年11月以来の高水準、6ヵ月平均は56.9
・仕入れ価格 60.5、6ヵ月ぶりの低水準<前月は68.5、6ヵ月平均は67.0

・受注残 55.0、4ヵ月連続で分岐点乗せ<前月は57.0、6ヵ月平均は54.2
・入荷時間 53.1<前月は55.1、6ヵ月平均は54.3

ISMのブラッドリー・ホルコム会長は、結果に対し前月に続き「18業種のうち15業種で拡大した」と説明、前月の16業種を下回る。前回の「服飾と革製品関連」に加え、今回は「繊維」が加わったという。

▽米5月マークイット製造業PMI・確報値、米大統領選前の水準を維持

米5月マークイット製造業PMI確報値は52.7と、市場予想並びに速報値の52.5を上回った。前月の52.8にはわずかに届かず、2016年9月以来、米大統領選前の水準へ戻したままだ。特に新規受注は2016年9月の水準まで伸びを縮小している。

クリス・ウィリアムソン主席エコノミストは、結果を受け「生産や受注、雇用は全て小幅な伸びにとどまり、輸出も比較的ドル高な流れを受け低迷している」と振り返る。その上で「企業は在庫の積み増しに慎重」と指摘。ただし「仕入れ価格が大幅に低下しており、企業の利益率が改善する期待がある」と楽観的な見方を忘れない。

ISMとマークイット、伸び悩みが続くなか米5月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)の製造業は改善できる?

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(作成:My Big Apple NY)

▽米4月建設支出、民間・公共ともに非住宅が弱く予想外の減少

米4月建設支出は前月比1.4%減の年率1兆2,185億ドルとなり、市場予想の0.5%増を下回った。前月の1.1%増(0.5%減から上方修正)より弱く、過去6ヵ月間で2回目の減少を示す。内訳をみると、住宅が0.9%減と7ヵ月ぶりに減少し、非住宅も1.7%減と4ヵ月ぶりに減少した。建設支出の前年比は6.7%増と、前月の3.0%増(速報値ベース)を含め増加トレンドを保った。

民間は前月比0.7%減と、前月の1.0%増から転じた。住宅が0.7%減と7ヵ月ぶりに減少したものの、非住宅も0.6%減と3ヵ月連続で減少している。公共は3.7%減と、前月の1.6%増を下回り過去6月間で4回目の減少に。住宅が15.5%減、非住宅も3.4%減とそれぞれ3ヵ月ぶりのマイナスに沈んだ。

――米4月建設支出は住宅と非住宅が共に弱く、米4~6月期GDP見通しの下方修正につながっています。バークレイズは従来の2.3%増から2.2%増へ引き下げました。米4月住宅着工件数と整合的で、過去3回の利上げを経て住宅並びに不動産市場に変化が訪れつつあるようです。ベージュブックでも商業不動産の勢いに翳りが見えましたし、住宅並びに非住宅投資は鈍化する気配が漂います。

(カバー写真:TheLeadSA/Flickr)

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