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米6月中古住宅販売件数、過去最高の住宅価格が痛手となり減少

by • August 1, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off261

Existing Home Sales Decline From 10-Year High, As Prices Soar.

米6月中古住宅販売件数や米6月中古住宅販売成約件数指数をおさらいしていきます。

全米リアルター協会(NAR)が発表した米6月中古住宅販売件数は年率552万件と、市場予想の557万件を下回った。前月の562万件からは、1.8%減少。前年比では0.7%減で、10ヵ月ぶりに減少している。2007年2月以来の高水準を達成した在庫逼迫に加え、前月が高水準だった反動もあって鈍化したもよう。3月につけた2007年2月以来の高水準である570万件から、頭打ちの兆しをみせた。

内訳をみると一戸建てが488.0万件と、前月の498万件を2.0%下回った。複合住宅は前月と変わらず、64.0万件だった。

4大地域別では、1地域のみで増加し前月の2地域から減少した。今回は住宅市場の規模が最大で石油生産地で知られる南部が前月比4.7%減223万件、北東部も2.6%減76万件、IT企業が集まる西部も0.8%減の121万件と、それぞれ減少に反転。中西部のみ3.1%増の132万件と、前月から増加に転じた。

在庫件数は前月比1.8%減の196万件と、6ヵ月ぶりに減少した。2016年12月は165万件と1999年以来での最低を更新していたが、中古住宅での需給ひっ迫の厳しさが緩和してきた可能性を示す。販売の減少が在庫を上回った結果、在庫相当は前月の4.2ヵ月から4.3ヵ月へ延びた。中央価格は前年比で6.5%上昇の26.38万ドルと、過去最高を更新。雇用統計の平均時給の伸び率を大幅に上回る水準を保つ。中央価格の前月比では4.5%上昇し、5ヵ月連続で上向いた。販売日数は28日と、前月の27日から延びたが前年同月の34日から短縮した。

買い手の内訳は、以下の通り。
・差し押さえ物件 3%<前月は4%、前年同月は4%
・ショートセール(担保残債価額よりも安い価額で販売する住宅) 1%=前月は1%、前年同月は2%
・新規購入者 32%<前月は33%、前年同月は33%
・現金購入者 18%、2009年6月以来で最低<前月は22%、前年同月は22%
・住居用ではなく投資向け 13%、年初来で最低<前月は16%、前年同期は11%
(このうち現金払いが56%、2015年4月以来の高水準だった2月の71%から低下傾向たどる)

中古住宅販売件数、一戸建てと複合ともにリバウンド。
existinghomesales
(作成:My Big Apple NY)

発表元のNARのローレンス・ユン米エコノミストは、今回の結果を受け「販売件数は在庫逼迫と値上がりを受けて需要が減退した」と振り返る。新規購入者の割合低下につながっており「住宅在庫の減少と値ごろ感の低下により、多くの新規購入者は様子見を決め込んでいる」との見解を寄せた。

▽米6月中古住宅販売成約件数指数、4ヵ月ぶりに上昇に反転

米6月中古住宅販売成約件数指数は前月比1.5%上昇の110.2となり、市場予想の1.0%を上回った。前月の0.7%の低下(0.8%の低下から上方修正)から転じ、金利低下を受け4ヵ月ぶりに上昇。過去6ヵ月間で2回目のプラスとなる。ただし指数としては高い水準を保つ。季節調整前の前年比では0.7%上昇し、2ヵ月連続でプラスだった。

4大地域別では、前月比にて3地域で増加し前月の1地域から増加した。北東部が0.7%上昇し2ヵ月連続でプラス。西部は2.9%上昇し前月から反発した。南部は2.1%上昇、3ヵ月ぶりに上昇に転じている。一方で、中西部のみ0.5%低下した。

発表元である全米リアルター協会(NAR)のローレンス・ユン主席エコノミストは、結果を受け「上半期は前年とほぼ変わらずの水準」と説明した。過去1年間で220万人の雇用が創出されたものの「在庫が前年比で7.1%減少した」といい、住宅価格の上昇と在庫不足が販売の重石となっている様子が浮き彫りとなっている。とはいえ「住宅価格の上昇を背景に投資用に購入した割合は13%と年初来で最低となり、新規購入者が市場に参入しやすくなってきた」と付け加えた。

なお中古住宅販売成約件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡しの件数を示す。従って、成約件数の約80%が1~2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる。

――米6月中古住宅販売件数をみると住居用ではなく投資向けの割合が年初来で低下した一方、新規購入者の割合も上昇せず。米6月中古住宅販売成約件数指数が4ヵ月ぶりに上昇に転じたとはいえ、金利低下を受けた反動でないとも限りません。雇用統計が堅調とはいえ平均時給は住宅価格の上昇率に遠く及ばず、金利先高観が広がれば駆け込み需要を経て住宅販売が鈍化する余地を残します。

(カバー写真:Ethan/Flickr)

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