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米7月求人数は2ヵ月連続で過去最高、採用件数も増加

by • September 13, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off650

Job Openings Post Record High, Hires And Separations Rise.

米労働省が発表した米7月雇用動態調査(JOLTS)で求人数は前月0.9%増の617.0万人と、市場予想の600万人を上回った。2ヵ月連続で増加し、年初来では6回目の増加に。雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)が7月に18.9万人増へ下方修正されたものの、求人数は順調に増加し2ヵ月連続で統計を開始した2000年末以来の最高を更新している。

採用人数は前月比1.3%増の550.1万人と、前月から増加に転じた。年初来では5回目の増加を迎え、2015年12月以来の高水準となる。

離職者数は前月比0.4%増の533.2万人と、2001年10月以来のレベルに達した。年初来では、5回目の増加を示す。定年や自己都合による自発的離職者数は1.1%増の316.4万人と、前月から増加に転じ年初から5回目のプラス。過去最高を記録した2001年1月の345万人には、まだ距離を残す。解雇者数は1.3%減の178.3万人と、年初来で3回目の減少となった。

米7月雇用統計・NFPは下方修正されたとはいえ堅調な水準で、採用者数も増加。

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(作成:My Big Apple NY)

求人率は4.0%となり前月と変わらず、2016年7月につけた過去最高に並ぶ。民間が4.4%となり、前月と2015年7月につけた統計開始以来の最高を塗り替えた。政府は2016年11月に続き過去最高を記録した前月の2.5%から低下し、2.2%だった。

採用率は前月と一致し3.8%で、2016年2月以来の高水準だった。今回は民間が前月に続き4.2%となり、過去最高の4.4%以下を保つ。政府は2ヵ月連続で1.5%だった。

自発的および引退、解雇などを含めた離職率は3.6%と前月と変わらず、過去最高の3.8%を視野に入れている。民間が4.0%と前月と横ばいで、2016年2月以来の高水準に並んだ。政府は、前月に続き1.4%だった。自発的離職率は2.2%と前月の2.1%から上昇したが、2015年12月以来の水準及び過去最高の2.4%以下を保つ。解雇率は5月まで7ヵ月連続で1.1%と過去最低を経て、前月に続き1.2%となった。

離職者数のうち自発的離職者が増加、解雇者数は減少と理想的な結果に。

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(作成:My Big Apple NY)

――以上の結果を踏まえ、今となっては死語と化したイエレン・ダッシュボードをおさらいしてみましょう。達成項目は9項目中、7項目とこれまで最大だった2月や5月の6項目を超え、景気回復サイクルで最高を記録した。今回は自発的離職率再び達成項目に加わったほか、採用率も改善している。以下は詳細で、()内の最悪時点とは、金融危機以降での最も弱い数字です。

1)求人率—○
2009年7月(最悪時点) 1.6%
2004-07年平均 3.0%
現時点 4.0%

2)解雇率—○
2009年4月(最悪時点)2.0%
2004-07年平均 1.4%
現時点 1.2%

3)自発的離職率—○
2010年2月(最悪時点) 1.3%
2004-07年平均 2.1%
現時点 2.2%

4)採用率—○
2009年6月(最悪時点) 2.8%
2004-07年平均 3.8%
現時時点 3.8%

5)非農業部門就労者数—○
2009年3月までの3ヵ月平均(最悪時点) 82.6万人減
2004-07年の3ヵ月平均 16.2万人増
現時点の3ヵ月平均 18.5万人増

6)失業率—○
2009年10月(最悪時点) 10%
2004-07年平均 5.0%
現時点 4.4%

7)不完全失業率—○
2010年4月(最悪時点) 17.2%
2004-07年平均 8.8%
現時点 8.6%

8)長期失業者の割合—×
2010年4月(最悪時点) 45.3%
2004-07年平均 19.1%
現時点 24.7%

9)労働参加率—×
2014年9月(最悪時点) 62.7%
2004-07年平均 66.1%
現時点 62.9%

――求人数が過去最高を更新しただけでなく、採用者数と離職者数も増加、さらに離職者数のうち解雇者数が減少するなど、労働市場が一段とひっ迫した状況を表しています。その半面、米8月雇用統計でみた賃金別の労働市場は以下の通りで比較的低賃金とされる職のシェアが高いことが分かっています。
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(作成:My Big Apple NY)

雇用動態調査が表すほど、労働市場はバラ色とは言えず。賃金の伸びが低迷している点も、低賃金の職で雇用が広がっている事情が一因に挙げられるのではないでしょうか。

(カバー写真:Mike Mozart/Flickr)

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