Brazil Raises Interest Rate To 3 Year-High To Combat Inflation.
ブラジル中央銀行(BCB)が20—21日に開催した金融政策委員会(COPOM)にて、政策金利であるSELICレートを市場予想通り50bp引き上げ12.25%に設定しました。ルーセフ大統領が再任して早々、25bpを皮切りに利上げに着手し2014年12月に50bpへ上げ幅を広げ今回もならった結果、2011年8月以来の高水準にいたります。
相変わらず、極めてシンプルな声明文では「マクロ経済見通しとインフレ動向を評価した結果、全会一致で50bpの利上げを決定した」と明記にするにとどめていました。2回連続で50bpの引き上げだったため、整合性をとるため前回の「極力抑える(parsimony)」との文言は削除しています。
原油先物をはじめ商品相場が下落しているとはいえ、ブラジルではレアル安を背景にインフレにブレーキが掛かる気配はありません。バス料金や電気料金の大幅値上げも重なり、2016年までにインフレを目標・中央値”4.5%”へ落とし込むべく「できることは何でもする」スタンスを強調した格好です。ブラジルの諺「Antes tarde do que nunca」、すなわち「行動しないより、遅れたとしても行動したほうが良い」に則った政策決定と言えるでしょう。
声明文を受けて、現地の市場関係者からは「文言の変更を踏まえれば次回3月3−4日に再度50bpの利上げを行うと解釈できる」との指摘が聞かれました。国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しでは原油安もあって成長率が大きく下方修正されていますが、低金利時代を迎え高金利通貨としてレアルが輝きを取り戻す期待がますます高まります。
(カバー写真:Mark Hillary/Flickr)
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