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ECB、ギリシャ国債を担保として受け入れる特例措置を解除

by • February 4, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off3211

ECB Pulls Trigger : Will No Longer Accept Greek Debt As Collateral.

米株は4日、引けにかけ突如売りに押されました。

立ち会いは米1月ADP全国雇用者数が予想以下に終わったため小幅安に振れたものの、前日引け後に決算を発表したディズニーや寄り前の好決算をリリースしたGMに支えられ買いが広がっていました。原油先物が米週間石油在庫統計を嫌気し8%もの急反落で引けたにも関わら ず、一時115.82ドル高の 17782.22ドルと約1週間半ぶりの17800ドル乗せをうかがうところまできたのです。しかし、ここでまさかのニュースが飛び込んできました。欧州中央銀行 (ECB)がギリシャ国債を流動性供給措置の担保として受け入れる特例事項を解除するとの声明を公表。大台手前で叩き落とされ、前日終値近くまで急速に上げ幅を縮小していったのです。 S&P500とナスダックは、小幅に3日ぶり反落しました。

S&P500、3度目の正直で上値を目指す肝心な局面を迎えていますが・・。

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(出所:Stockcharts)

ECBは声明で「ギリシャ政府が発行あるいは全面的に保証し、市場取引が可能な債券に対して、最低限の格付け条件をめぐる特例措置を解除する」通告。現状では「プログラム査定が成功に終了するとは見込みづらく、その上でユーロシステムの規則に則った」とまとめています。ギリシャにお灸を据えるかのような今回の決定は、2月11日から適用開始。ギリシャ国内の銀行は流動性供給オペのカウンターパーティーとして、これまで通り扱われるといいます。担保に不足する銀行に対しては、緊急流動性支援(ELA)を活用できるとも付け加えておりました。

思えば、2012年2月28日にも、ECBはギリシャ国債をオペの担保として受け入れることを一時的に停止していましたよね。格付け会社S&Pが27日にギリシャの格付けを選択的デフォルト「SD」に引き下げた結果、対応したかたちです。当時も、適格担保を保有しない銀行には、ELAを推奨していましたね。

米株相場にせっかく上値追いのサインが出たと思ったら、このニュース。GDP連動債との債務交換をめぐっては懸念材料も指摘されてますし、ギリシャ問題はなかなか片付きそうにありません。ギリシャが向こう3ヵ月の資金繰りをねらって要請する発行上限の引き上げにもECBは難色を示していると伝えられており、債務再編を目指すツィプラス新政権は発足早々、四面楚歌に陥りつつあります。

(出所:Bloomberg)

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