Pending Home Sales Miss The Estimates, Still Hit An 18-month High.
米1月中古住宅販売成約件数指数は前月比1.7%上昇の104.2となり、市場予想の2.0%に届かなかった。前月の1.5%低下(3.7%から上方修正)を相殺し、過去6ヵ月間で3回目のプラス。2013年8月以来の高水準を記録している。前年比では8.5%となり、5ヵ月連続で上昇した。
4大地域別では、3地域がそろって前月から上昇に反転。南部が3.8%と前月から反発したほか、西部は4ヵ月ぶりに上昇に転じ2.1%だった。北東部は0.1%と、小幅ながら上昇に反転。積雪と寒波の影響か、中西部のみ0.7%と2ヵ月連続で低下した。
発表元である全米リアルター協会(NAR)のローレンス・ユン主席エコノミストは、結果を受けて「信用の質の改善に加え、住宅価格上昇の鈍化、雇用の拡大が販売成約件数を支えた」と評価した。
なお中古住宅販売成約件数指数は、中古の一戸建ておよびコンドミニアムにおける契約が仮契約から最終契約にいたった件数を指数化したもので、中古住宅販売件数は引き渡しの件数を示す。従って、保留件数の約80%が1-2カ月後に中古住宅販売件数として組み込まれる。
——中古住宅販売件数の先行指標となる中古住宅販売成約件数指数は前月の低下を背景に大幅に上昇していきました。MBA住宅ローン申請件数指数を振り返ると、新規は6週ぶりに反発を遂げており好転を維持する期待が膨らみます。米1月月中古住宅販売件数は弱含みでしたが、2月は増加に転じるでしょうか。
中古住宅販売件数が伸び悩む原因に、在庫ひっ迫が挙げられます。米1月新築住宅販売件数も、中古住宅の在庫薄に伴う購入者のシフトが指摘されていました。米12月S&P/ケースシラー住宅価格指数などが再び上昇ペースを加速しつつあるのも、在庫の縮小が大きい。米2月NAHB住宅市場指数が下向き続けている事情を踏まえると在庫縮小は続くと考えられ、価格が押し上げられる可能性もくすぶります。中古住宅販売成約件数指数は増減を繰り返すトレンドから脱却できるかは、不透明と言えるでしょう。
(カバー写真: Agence France-Presse)
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