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米2月新築住宅販売件数、2008年2月以来の高水準で在庫も縮小

by • March 24, 2015 • Finance, Latest NewsComments Off2240

New Home Sales Unexpectedly Jump To Seven-Year High.

米2月新築住宅販売件数は53.9万件となり、市場予想の46.4万件を上回った。前月の50.0万件(48.1万件から上方修正)を7.8%上回り、3ヵ月連続で増加。米北東部を中心に襲った大寒波と積雪を乗り越え、2008年2月以来の高水準を遂げている。2月に住宅ローン金利が上向いたものの米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを控え、中古住宅の在庫ひっ迫もあり買い手は新築住宅へシフトしたかたちだ。12−2月期は50.6万件となり、2014年10−12月期平均の46.5万件および同年7−9月期の43.4万件を大幅に上回った。

4大地域別では、1月に続き2地域で増加。悪天候にめげず北東部が152.9%増の4.3万件と増加に転じ直近で最高を示現したほか、南部も10.1%増の31.6万件と3ヵ月連続で増加し少なくとも2008年以来で最高を記録した。一方で中西部は13%減の5.4万件、西部も6.0%減の12.6万件とそれぞれ減少に転じた。

中央価格は前年同月比2.6%上昇の27万5500ドル。前年比では5ヵ月連続で上向いた一方で、前月比では0.9%下落し2ヵ月連続でマイナスを示した結果、5ヵ月ぶり低水準となる。在庫件数は1.4%減の21.0万件。在庫が減少した上に販売件数が大幅に増加したため、在庫は4.7ヵ月相当となり2013年6月以来の水準へ短期化した。

BNPパリバのデレク・リンゼー米エコノミストは、結果を受け「中古住宅と同じく新築住宅の在庫もひっ迫してきた」と指摘。価格が上昇する懸念から、「潜在顧客の買い意欲を削ぐリスクがある」と慎重な見方を寄せた。

住宅ローン金利は2月に上昇した後、3月に再び低下しており新築住宅販売件数の増加トレンドは続く?

mortgage loan rates
(出所:Zillow)

——新築住宅販売件数は金融危機以前の高水準を維持するなか、1月住宅価格の伸びは鈍化していました。

米住宅金融公社(FHFA)が発表した米1月住宅価格指数は前月比0.3%の上昇となり、市場予想の0.5%以下にとどまった。とはいえ、前月の0.8%に続き上昇トレンドを維持している。前年比では2013年5月につけたピークの8.6%から鈍化トレンドを維持し、5.1%上昇。前月の5.4%も下回った。国勢調査で扱う9大地域別では、6地域が上昇。前月の8地域から減少した。

——米2月新築住宅販売件数が力強さを誇り、米2月中古住宅販売件数の伸び悩みは在庫ひっ迫が元凶であることが示されました。住宅建設業者の活躍が期待される半面、米2月住宅着工件数は悪天候が災いし2ヵ月連続で減少。米3月NAHB住宅市場指数も8ヵ月ぶりの水準へ沈んでおり、春からの書き入れ時を控え在庫薄は早急に解消されそうにありません。

(カバー写真:Mr.TinDC/ Flickr)

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