El-Erian: Reduce Your Equity Risk, Liquidity risk, And Credit Risk.
相場の判断に困ったら、専門家の意見を聞いてみたくなるのが人情ってもんです。
PIMCOの最高経営責任者(CEO)で、共同最高投資責任者(CIO)のモハメド・エラリアン氏に聞いてみましょう。な~んて、同氏は4日にCNBCの「Squawk Box」に出演した際の発言が興味深かったので、記事を掘り起こしてみました。いやー、この人の語り口は絶妙ですね。アメリカ人にありがちな勢いで押してくるより、淀みなく強弱を絶妙につけてスラスラ語るので、非常に印象に残りやすい。
で、何を言ったかといいますと・・・FedのQEによって人工的に押し上げられた米株相場を正当化するほど、経済成長は強くないとバッサリ斬り捨ててました。
だからこそ、足元でボラが上昇するなかで流動性が低下していると分析。確かに、VIX指数は直近で最低となる5月17日から本日までに一時は50%近くも上昇、出来高も株価の上昇と反比例して減少傾向をたどっております。
2007年6月以降から直近まで、S&P500をみると減少トレンドは顕著です。
エラリアン氏は、こうした点を踏まえ投資家に対し
1)株式リスク
2)流動性リスク
3)信用リスク
以上の3つのリスクの減らすよう推奨しております。
5月の
1)金利リスク
2)信用リスク
3)為替リスク
4)変動リスク
の4つから、変更してるんですね。
エラリアン氏、特に今回挙げた3つのリスクについて、「中央銀行が提供する流動性の波に乗るのを控えよ。QEは使用上の注意がついた薬だ。長期間にわたってQEという薬を使用してきたため副作用が生じつつあるが、経済成長はQEに代わって株式相場をけん引する役割を果たせずにいる」と説明しております。この点には、昨日書かせていただきましたように、激しく同意しますよ。
ファンダメンタルズと株価にかい離が横たわる、と指摘するエラリアン氏。経済成長という名の車輪が回り始めたと確認できるメドとして、向こう3-4ヵ月間にわたる米雇用統計・非農業部門就労者数の平均を「17.5万人増」と挙げております。バーナンキFRB議長が失業率低下につながる水準として言及した「15万人増」を上回るので、妥当なラインといえるでしょう。
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