Pay Gap In World Cup Is Much Worse Than You Think.
ワールドカップ女子カナダ大会で、アメリカが5対2でなでしこジャパンを下しトロフィーに輝いたことはご周知の通りです。では、優勝賞金がいくらかご存じですか?
2014年のW杯で王座を獲得したドイツには、3500万ドル(約42億円)支払われました。女子アメリカ・チームが手にした金額は・・・たったの200万ドル(約2億4400万円)也。ドルベースで、男子の約17分の1に過ぎません。これでも、日本が制覇した2011年の100万ドルから引き上げられたんですよ・・。今年のアカデミー賞で、ハリウッドの賃金格差に対し助演女優賞を獲得したパトリシア・アークウェットが物申していましたが、スポーツ界ではもっとえげつないんですね。
女子W杯2015年の賞金は以下の通りで、総額は1500万ドル(約18億3000万円)。
(出所:TSM Play)
男子W杯2014年の賞金は以下の通りで、総額は5億7600万ドル(約703億円)
(出所:bleacher report)
アメリカで決勝戦を放送したフォックスがニールセンの調査を元に伝えたところ、視聴者数は平均2540万人。2014年W杯決勝戦ドイツVSアルゼンチンの1730万人を軽く超え、米国内で放送した男子・女子合わせたサッカーの試合記録で最高を叩き上げていました。特に終盤には4320万人、つまりアメリカ人口の13.5%が視聴していたことになります。
それでも、肝心のトロフィーをもたらした女子チームへの賞金は200万ドルポッキリとは、心がポキッと折れてしまいそうですね。(ちなみにスペイン語放送を含めると2014年W杯の視聴者数は2650万人で、スペイン語放送のウニビジョンが920万人を占めました。今回は130万人にとどまります。)
男女における賃金格差は、何かとお騒がせの国際サッカー連盟(FIFA)主催のW杯だけではありません。ポリティコが取り上げたように、全米サッカーリーグでプレーするシドニー・ルルー選手の年俸はナイキやボディアーマーといったスポンサー料を合わせても6万〜9万2500ドル(約730万〜1130万円)だとか。MVPに輝いたカーリー・ロイド選手やアビー・ワンバック選手ですら同程度だといいます。また、PGAツアーの賞金総額は2億5000万ドル(約305億円)に対し、LPGAツアーは5000万ドル(約61億円)。2013年シーズンのWNBA最低年俸は3万7950ドル(約460万円)である一方、NBAは49万180ドル(約5980万円)で年俸上限は5870万ドル(約71億6000万円)と、天と地のほどの違いを見せつけます。
かくいうMy Big Apple NYでも2015年女子W杯を取り上げてきませんでしたから、賃金格差を生む一因を担ったと批判されても仕方ありません。ひとつだけ言い訳させて頂くなら1989年10月19日の近鉄VS西武ダブルヘッダー以来、スルーしてしまう場合がございます。もちろん筆者がサポートしようがしまいが全く関係ないのは承知していますよ、でも縁起を担ぎたくなってしまうんですよね。1989年のほか2006年W杯のフランスVSイタリアの決勝戦、最近ではヤンキースのマー君負傷、ソチ五輪ショート・プログラムで転倒してしまった浅田真央選手、ニューイングランド・ペイトリオッツVSシアトル・シーホークスなど、観戦・応援して良いことがほとんどないので・・スポーツファンとしては、悲しい限りです。
(カバー写真:AP Photo/Elaine Thompson Via Quartz)
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