Tiffany Loses Its Sparkle By Ending 5-Year Sales Streak, Hit By Stronger Dollar.
女性ファンを魅了し続けるティファニーが、寄り前に11−1月(第4四半期)の決算を発表しました。純利益は1億9620万ドル。法務費用で赤字に転落した前年同期の1億400万ドルの損失から、黒字に転換しています。希薄後の1株当たり利益は1.51ドルと、市場予想と一致。売上高は前年同期比1%減の12億9000万ドルとなり、市場予想の13億1000万ドルを下回りました。減収は、約5年ぶりとなります。
国・地域別の売上高は、1%減でした。地域別は、以下の通り。
米国大陸 1%減の6億5300万ドル
アジア・太平洋 4%増の2億8400万ドル
欧州 横ばいの1億6200万ドル
日本 13%減の1億4800万ドル
その他 12%増の3900万ドル
米国大陸は、ドル高の余波で観光客の財布の紐がきつくなった可能性を示唆しています。ドル高の悪影響は、欧州中央銀行(ECB)の政策を背景に、欧州で特に目立ちました。為替変動を除いた場合は9%増だったところ、横ばいに終わっています。アジア・太平洋は中国、オーストラリア、シンガポールとドル高の影響が比較的薄かった地域が健闘し、香港での不振を打ち消してました。日本は引き続き、2桁減と足を引っ張ります。
ティファニーの決算に、ドル高が重くのしかかる。
(出所:Wally Gobetz/Flickr)
既存店売上高は横ばいとなり、前年同期の6%増から減速しました。為替変動を除く地域別は、以下の通り。
米国大陸 横ばい
アジア・太平洋 3%増
欧州 4%増
日本 5%減
その他 8%減
粗利益率は11−1月期が60.8%と、前年同期の60.5%から上昇。2014年度でも59.7%と、前年同期の58.1%から改善しました。販促・一般経費は11−1月期に1%増、2014年度に6%増だったものの、ドル高に伴い海外でのマーケティング費用が縮小しコストを抑えたかたちです。営業利益率は11−1月期に23.7%と、前年同期の24.1%以下に。2014年度は21.0%と、前年同期の19.7%を上回りました。
2014年通期(2015年1月末終了)の1株当たり利益は3.47ドルとなり、2014年8−10月期決算を発表した同年11月時点の4.20—4.30ドルを下回りました。売上高は5%増の42億5000万ドルと、従来予想の5−9%増のレンジ下限に着地。2014年8−10月期決算を発表した2014年11月時点の市場予想の43億6000万ドルに届きませんでした。
2015年度(2016年1月末終了)の1株当たり利益は4.20ドルを予想し、市場予想の4.45ドル以下にとどまっています。
2−4月期の売上高は、10%減となる見通し。アナリスト予想平均の1%減より下げ幅を大きく広げました。利益に対しても30%減とし、市場予想の6%減を超える悪化を見込みます。
——以上、天下のティファニーもドル高の波には逆らえませんでした。ホリデー商戦を迎えた11−1月期は5年ぶりに減収だっただけでなく、見通しもマーケットに失望を与えています。2−4月期に30%の減益を予想するだけでなく、5−7月期も「緩やかな減少となる」見通しで、減益トレンドをたどる公算。。小売業界の希望の星だったティファニーが輝きを取り戻すには、時間がかかりそうです。
(カバー写真:gigi_nyc/Flickr)
Comments
スイス国立銀行、マイナス成長視野も追加利下げに触れず Next Post:
トップ5%と下位20%、アメリカの所得格差はこう変わった