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米9月消費者信頼感、ハリケーン後は3ヵ月ぶりの低水準にとどまる

by • September 27, 2017 • Finance, Latest NewsComments Off591

September Consumer Confidence Takes Little Hits From Hurricanes.

米9月消費者信頼感指数、米7月S&P/ケースシラー住宅価格指数、米7月住宅価格指数をおさらいしていきます。

米9月消費者信頼感指数は119.8となり、市場予想の120を下回った。前月の120.4(122.9から下方修正)にも届かず。3ヵ月ぶりの低水準。内訳をみると、現況指数が146.1と、2001年7月以来のレベルまで上振れした前月の151.2を下回った。ハリケーン“ハービー”と“イルマ”の影響でセンチメントが押し下げられたが、わずかな下振れにとどまった。見通し指数は102.2と、前月の101.7(104.0から下方修正)を小幅に上回った。

発表元であるカンファレンス・ボードのリン・フランコ経済指標ディレクターは、結果を受け「前月から小幅低下したが、ハリケーン“ハービー”と“イルマ”の直撃を受けたテキサス州とフロリダ州で大きく下振れしていた」という。全米でのトレンド変化を示すと判断していないためか、「短期見通しは引き続き成長拡大を示唆している」とまとめた。

消費者信頼感指数、リセッション前の平均値103.5を目指せるか。

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(作成:カンファレンス・ボードよりMy Big Apple NY)

今回は現状の労働市場に対し「職が豊富」から「職探しが困難」を引いたDIは14.5だった。2001年7月以来の高水準だった前月の16を下回りつつ、高水準を保つ。以下は、結果の詳細。

ビジネス環境については、「良い」が低下し「悪い」が上昇
「良い」33.9%→前月の34.4%から低下、前年同月は27.7%
「悪い」13.8%→前月の13.2%から上昇、前年同月は185.8%

労働市場については「豊富」と「困難」が低下、DIは15ヵ月連続でプラスを示す
「職が豊富」32.6%→前月の34.4%から低下、前年同月は27.6%
「あまり職が豊富ではない」49.3%→前月の47.2%から上昇、前年同月は50.1%
「職探しが困難」18.1%→前月の18.4%から低下、前年同月は22.3%

6ヵ月先のビジネス環境への見方は「良くなる」と「悪化する」が上昇
「良くなる」20.2%→前月の19.8%から上昇、前年同月は17.0%
「悪化する」9.9%→前月の8.0%から上昇、前年同月は10.8%
「変わらず」69.9%→前月の72.2%から低下、前年同月は72.2%

6ヵ月先の労働市場への見方は「増加」と「減少」がそろって上昇も、「増加」が11ヵ月連続で「減少」を上回る
「雇用が増加する」19.5%→前月の16.8%から上昇、前年同月は15.7%
「雇用が減少する」13.5%→前月の13.2%から上昇、前年同月は18.1%
「変わらず」67.0%→前月の70.0%から上昇、前年同月は66.2%

6ヵ月先の所得への見方は「増加」が上昇、「減少」が低下
「増加する」20.5%→前月の19.9%から上昇、前年同月は17.5%
「減少する」8.3%→前月の8.4%から低下、前年同月は10.4%
「変わらず」71.2%→前月の71.7%から低下、前年同月は72.1%

購入見通しは、主要機器のみ上昇した。主要機器は54.0%と前期の50.5%を超え、直近で最高だった。住宅は6.9%と、直近で最高だった前月の7.3%から低下。自動車は12.1%と、前月の12.9%を下回り直近で最低だった。

――米9月消費者信頼感指数はハリケーン“ハービー”、“イルマ”の直撃を受けながら、高水準を維持してきました。購入見通しは、まちまち。ハリケーン需要のかさ上げもあって主要機器が直近で最高を示しましたが、住宅と自動車は前月を下回っています。特に自動車は、各メーカーが被災者に対する支援を発表したものの、テキサス州とフロリダ州の押し上げ効果は限定的でした。

被災地のセンチメントを確認していきましょう。テキサス州を含む南中央部はセンチメントが112.1と前月の122.3から大幅低下、見通し指数も91.8と前月の118.7から急降下しています。南西部も112.8と前月の133.2から沈み、見通し指数は98.8と前月の118.9から滑り落ちました。フロリダ州を含む南大西洋南部も121.2(前月は130.9)、見通し指数は101.9(前月は111.1)と、軒並み弱い。ハリケーンが直撃してまもないだけに額面通り受けとれませんが、少なくとも住宅や新車販売が急速に改善する可能性は低いと言えそうです。

▽米7月S&P/ケースシラー住宅価格指数、前年比で伸び加速

米7月S&P/ケースシラー住宅価格指数(季節調整前)は194.1なり、前月の192.7(192.6から上方修正)を抜け過去最高を更新した。20都市別の季節調整前では前年同月比5.81%上昇の201.99と市場予想の5.70%を上回った。指数ベースでは少なくとも2007年9月以来の高水準で、5年1ヵ月連続でのプラス圏を保つ。伸び率は年初来で最低を更新した前月の5.65%から改善した。季節調整済み・20都市別の前月比は0.35%の上昇と、市場予想の0.10%とほぼ一致した。ただし、前月の0.13%(0.11%から上方修正)を下回り、前月比と前年比を含め足元から伸びを鈍化させている。

20都市別での季節調整済みベース・前月比でトップはカリフォルニア州ロサンゼルスで0.82%の上昇、2位はカリフォルニア州サンフランシスコで0.79%の上昇、3位はワシントン州シアトルで0.72%の上昇となった。ワースト1位は常連のイリノイ州シカゴで0.19%の低下、2位は前回3位のジョージア州アトランタで0.04%の低下、3位はNY州NYで0.02%の低下となり、20都市中で3都市が前月比マイナスだった。

▽米7月住宅価格指数は予想以下も、前年比は6%台の伸び回復

米住宅金融公社(FHFA)が発表した米7月宅価格指数は前月比0.2%上昇し、市場予想の0.4%を下回った。ただし前月の0.1%を超え、18 ヵ月連続でプラスを示す。前年比は6.3%上昇し、1〜3月の6%台へ戻した。国勢調査ベースの9地域別では前月と変わらず6地域で上昇した。

FHFAが公表する住宅価格指数は、米連邦住宅貸付機関監督局(OFHEO)傘下のFHFAの場合はプライム層向けの住宅価格がメインで、融資額が政府保証機関(GSE)の買取基準額を超えるジャンボ・ローンや、低所得者層向けのサブプライムを含んでいない。従ってS&Pケース/シラー住宅価格指数とは対象が異なり、数字自体は現状より強めの数字が出ると言われている。こうした背景からFHFAは2011年6月分から、フレディマックやファニーメイなどGSE以外のローンを含んだ住宅価格指数を拡大版として、公表を開始した。

――住宅価格はS&Pケースシラー住宅価格指数とFHFAの住宅価格指数共に前年比6%近い伸びとなり、平均時給の前年比2.5%の2倍超の勢いを維持しました。ハリケーンの復興需要で住宅購入観測が流れるものの、住宅に手ごろ感はありません。米9月消費者信頼感指数での住宅購入見通しが低下したように、住宅購入への障害が高く立ちはだかります。

(カバー写真:Texas Military Department/Flickr)

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