Wells Fargo To Become The First Bank To Cap Subprime Auto Loan.
ウェルズ・ファーゴは、米銀で初めてサブプライム層向け自動車ローン縮小に乗り出します。サブプライム層向けの自動車ローン組成額を、全体の10%にとどめる方針です。ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙が同銀幹部の発言として伝えていました。同紙によると、2014年の同銀自動車ローン組成額は299億ドル。サブプライム層向け自動車ローンの拡大への懸念は、2014年10−12月期に浮上していたのかもしれません。2014年10−12月期時点での自動車ローン組成額は前期比12%減、前年同期比でも1%減の67億ドルとブレーキが掛かっていました。
イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が2月24−25日の議会証言で、あらためて利上げの地ならしを行ったことも一因でしょう。6月利上げの可能性は遠のいた感があるとはいえ、9月あるいは10月に第1弾の利上げに着手する公算とあって、信用スコア640点以下とされるサブプライム層向けビジネスに依存していられませんから。
NY連銀が発表した2014年10−12月期家計調査の結果も、同銀幹部の頭によぎったと考えられます。自動車ローンは15期連続で増加し、同組成額にいたっては1020億ドルと約9年ぶり高水準だった7−9月期に次ぐ水準を示現。何より、不気味に上昇した債務遅延率は印象的でした。
数字を受けて、2014年6月25日に続きあらためて米当局が口出ししてくる可能性もはらみます。他大手銀も、ウェルズ・ファーゴの決断に追随してくるか、注目です。
(カバー写真:Mike Mozart/Flickr)
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